懐紙の小花をディフューザーにオリジナルの「京あろま」が香る
「京都東急ホテル」では、現在、懐紙の専門店「辻徳」の協力を得て、懐紙の小花をディフューザーとして用いたオリジナルのアロマミニボックス付き宿泊プラン「京あろま 重ねいろ」を販売している。
懐紙とは、ひょっとすると耳慣れない言葉かもしれない。“かいし”または“ふところがみ”と読み、主に茶道の席において使われる。皿代わりとして菓子を受け取ったり、茶碗の飲み口を拭った指を清めたり、残した菓子を包んだりと、その用途は実に幅広い。
懐紙の名店として知られる辻徳は、大正期はじめに創業した老舗。もともとは「辻商店」を名乗り、織物の原材料となる金銀糸原紙、引箔用原紙などの紙を50年以上にわたり扱ってきた。その後、あぶらとり紙や懐紙、懐紙入れ、そして懐紙を用いた商品などを幅広く展開するようになり、現在に至る。
その辻徳が、100%オーガニックの精油を組み合わせ、京都らしい芳しさを追求して生み出したオリジナルの香りが「京あろま」。この精油を懐紙に染み込ませると、穏やかに香りが拡散する。つまり、火を使わない安全なアロマポットとして機能するのだ。
今回のプランの宿泊客には、小花の姿に型抜きした懐紙と京あろまの小さなボトルを小箱に入れたセットが提供される。香りを調整することができるスライド式の小箱は、部屋に置けば、6畳の場合、2~3時間以上香りが持続する。また、精油が染み込んだ懐紙の小花は、胸ポケットなどに入れて身に着ければ体温で香りが立ち、さりげなくその芳しさを楽しむことができる。