【これも初歩の初歩】キーボードカバーをかぶせてみる

 現状のキーボードをそのまま使いつつ打鍵音を控えめにする方法としては、キーボードカバーをかぶせるという手も考えられます。キーボードカバーはもともと水滴やホコリなどの侵入を防ぐための製品ですが、薄手のシリコンやウレタンでキーボード全体をすっぽりと覆うことから、静音化にも効果があります。実売は1000円~2000円程度と、キーボードごと買い替えるよりはコストも安めです。

 もっとも、同じキーボードをそのまま使い続けられると言っても、キータッチはかなり変化することから、馴染めるかどうかは微妙なところです。またかつてはPCごとに形状がぴったり合う製品が用意されていたキーボードカバーですが、キーボードがそれほど高級品でなくなった現在では、キーボードの型番ごとのラインナップは大幅に縮小されており、使用中のキーボードにマッチするカバーが存在しない場合も少なくありません。

【これも初歩】静音キーボードに交換する

 次に考えられるのは、キーボード自体を静音タイプの製品に交換することです。キーを強くタイプしても音が響かない静音タイプのキーボードであれば、周りへの影響も軽減できるでしょう。最近は多くのキーボードが「静音」をうたっていますが、客観的なデータを打ち出している製品は少数です。きちんとキーに採用しているスイッチを明示し、静音化にまつわる客観的なデータを表示している製品を選べば、相応の効果が期待できます。

 もっとも、キーボードにこだわりがあって使っている場合は交換することで入力効率を落としてしまいますし、タイピング音がうるさい人に迷惑であることを説明してこれを使わせるというプロセス自体が一苦労です(相手が上司だったりするとなおさらでしょう)。また買い替え費用を誰が負担するのかという、現実的な問題もあります。

 

2021.06.06(日)
文=山口真弘