「怠け者なので、しんどいくらいじゃないと頑張れない(笑)」

――舞台出演が自分にとって大きかったとのことですが、現在(※取材時)は舞台『パンドラの鐘』に出演中ですね。

 自分にとってすごく貴重な経験になっているな、と思える役です。毎公演反省点があって、毎日戦っている感覚があるので、すごく充実しています。舞台は作品に入っている間、ずっとお芝居ができるので、いつか「舞台しかやらなかったな」という1年間を過ごしてみたいです。

――とにかくお芝居がしたいんですね。金子さんにとって舞台の魅力とは?

 自分を一番鍛えられる場所です。幕が開いたら終わるまで止められないところや、やり直しがきかないところ、稽古で一度作り上げたものを本番では全部捨てて、その時にしかできないお芝居をするところが面白い。その時々のアクシデントもその日の作品になる、“ナマモノ感”も魅力です。

――思い通りにできなかった時は落ち込みますか?

 落ち込みますね。基本的にメンタルは弱い方だと思うんですが、お芝居に関してはもっともっと上手くなりたいという気持ちがあるので、悔しいけれど「さ、次だ!」と切り替えます。

――成長したいという覚悟が決まっているから、しんどいことも頑張れるのでしょうか。

 怠け者なので、しんどいくらいじゃないと頑張れないんです(笑)。常に難しい作品、緊張感のある作品に挑戦したい。壁に立ち向かいたいです。

――メンタルが弱いということは、エゴサーチはしない?

 極力したくないです。でも、作品の感想は知りたいので、恐る恐るやっています(苦笑)。

2021.05.19(水)
文=須永貴子
撮影=榎本麻美
スタイリスト=千葉潤也
ヘアメイク=Taro Yoshida(W)