>Da-iCEをよく知るための3問目

③結成10周年を迎えて思うこと
「10年間、表でも裏でも自然体でいられたのはグループとしての強み」(岩岡徹)

――2021年1月に結成10周年を迎えるにあたって、今思うことは?

大野 インディーズの頃から、途切れることなく、目の前の目標に5人で向き合い続けてきました。家族でも友達でもないけれど、ビジネスだけの繋がりじゃない。グループって不思議ですよね。

岩岡 10年間、表でも裏でも自然体でいられたのはグループとしての強みかもしれない。振り入れやリハのときもライブのMCと一緒で、和気あいあいと笑いが絶えない。シリアスな空気のままだった記憶はないですね。

花村 「仕事のために仲良くしなければ」という考え方は、思ったとしてもできない5人(笑)。無理な人は無理。

和田 確かに(笑)。

花村 全員、思考回路のベクトルが、ほどよくマイナスやネガティブなんです。すげえ熱血系もいないし、むちゃくちゃ落ちる人もいない。ちょうどいい塩梅をみんなで保てる。そこの波長が合うから、ケンカというケンカもしたことがないし。

大野 俺ってネガティブ?

工藤 全員、リスクヘッジはするよね。無計画に走り出さない。

大野 ああ、それはそうだ。ネガティブな発言はしないけど、思考回路は慎重。

花村 いい数字が出たとしても「自分たちはまだまだ」という意識が常にある。YouTubeの「DREAMIN’ ON」のMVの600万回再生はたしかにすごい数字だけれど、アニメの「ONE PIECE」の人気のおかげと思うタイプです。

大野 10周年というところでの特別な動きは何かあったっけ?

工藤 アリーナツアーをやると決めたことが、10周年のしょっぱなの大きな決意ではありました。前回のアルバム「FACE」でのツアーができなかったので、2枚のアルバムをひっさげての内容になります。久々にみんなの前に立つということで、新しいものを見せつつ、昔からのファンの方が「この曲やるの? 嬉しい!」と思ってくれるようなものも見せたいと思っています。
(※アリーナツアーは新型コロナウイルス感染拡大の影響で全公演延期)

Da-iCE(ダイス)

ツインボーカルと3人のパフォーマー全員が、テクニックとエモーショナルな表現力を兼ね備えているダンス&ボーカルグループ。2011年にグループを結成し、2014年にシングル「SHOUT IT OUT」でメジャーデビュー。2020年、レーベルをavexに移籍。8月よりシングル5枚と6thアルバム『SiX』を6カ月連続リリース中。アーティスト名の「Da-iCE」は、「DANCE」とサイコロの「DICE」を掛け合わせた造語で、メンバー5人(5面)にファンを加えた6面で「Da-iCE」が形成されるという意味を持っており、小文字で表記した「a-i」には、愛を持ったアーティストでありたいという願いが込められている。

「SiX」

「視覚」「聴覚」「味覚」「触覚」「嗅覚」の五感を音楽で体感するということをコンセプトに掲げたシングル5曲に、「androp」や「BLUE ENCOUNT」のメンバーと楽曲制作をして作り上げた新曲などを収録したアルバム。通常盤は全13曲を収録、レコーディングムービーや「CITRUS」のMVとそのメイキングドキュメントを収めたDVD付き。3,800円 avex trax。

2021.01.19(火)
文=須永貴子
撮影=榎本麻美
動画撮影=松本輝一