ラジオが大人気のテレビ東京プロデューサー・佐久間宣行さんと、初のエッセイ本が大好評のハライチ岩井勇気さん。

 そんなふたりがしっぽり語り合う鮨屋を覗いてみました。

 CREA WEBでは、CREA2020年1月号掲載中の対談の一部を大公開!


 知り合いに連れてきてもらい、あまりのおいしさに感激したという佐久間さんおすすめのお店「鮨 在(ざい)」。

 ふたりきりで飲むのは意外にも初めてだという佐久間さんと岩井さんが、のどぐろの手巻きなど絶品鮨に舌鼓を打ちながら、お笑いの話から好きなカルチャーの話まで存分に語らいます。

佐久間 3~4年前に岩井が「ゴッドタン」に出た時に、(相方の)澤部との関係性が面白くて、そこからよく出てもらうようになったんだよね。でも、俺たちがたまたま(隠れてた岩井の面白さを)見つけただけで、岩井は昔から何も変わってないでしょ?

岩井 テレビに出始めた頃、全然楽しくなかったんですよ。

佐久間 今と変わってないな(笑)。

岩井 なんか合わなくて。今はハライチのラジオ「ハライチのターン!」(TBSラジオ)と「ゴッドタン」がだいぶライフラインになってる感じです。そもそもよく岩井の“腐り”をフィーチャーしようって思いましたね。それまで佐久間さんと深い話をしたこともなければ、自覚すらなかったのに。

佐久間 そうだよね(笑)。

岩井 だって、“腐り芸人”ってただの悪口ですからね。

佐久間 気づいてた?(笑)

岩井 最初から気づいてましたよ。俺は正論を言ってるだけなのに、周りから「腐ってる」だの「ひねくれてる」だの。それはいいんですけど、「本当のことを言うなよ」って言われて、それで笑いが起きる流れにはゾッとします。本当のことを言っちゃダメな世の中って何なんだろうって。

佐久間 本当だわ。しかもそれが笑いの定番になっちゃってる。

岩井 悪気のなさが危ないです。

佐久間 岩井すげえな。思想家みたいだな。今日の服装と相まって、なんか教祖感がある(笑)。

2019.12.22(日)
Text=Takako Sunaga
Photographs=Shota Matsumoto

CREA 2020年1月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

秘密の東京。

CREA 2020年1月号

知っているようでまだ知らない
秘密の東京。

特別定価840円

東京は、世界でも有数の、秘密に溢れた街だと思います。見慣れた場所でも、ちょっと視点を変えれば新しい発見がある。通り過ぎてしまっているものに目を向ければ、そこにはストーリーがあります。食、建築、カルチャーなど、今回は、そんな東京の魅力を掘り下げて取材。知っているようで知らない東京に出会えます。