営利事業と慈善事業とをつなぐ
サステイナブルな関係とは?
このホテルがユニークなのは、その外観や内装だけではありません。すべての収益は、グアテマラの学校に寄付されるほか、地元自治体や非営利団体との連携で、職を求める地域の若者のトレーニング機関としても機能しているのです。
始まりは、創設者であるオランダ人社会起業家のマーティン・ドレセンさんが、社会人になる前に旅したグアテマラでの経験から。
裸足の少女ミルナと出会ったマーティンさんは、彼女に靴を与えながらも、貧困から抜け出せない本当の原因は、子どもたちが十分な教育を受けられない環境に端を発していることに気づきます。
そこでNGOを立ち上げ、グアテマラに小学校をはじめ3つの学校を創設、雇用やトレーニングの機会をもたらすブティックホテルも同地にオープンしました。
さらにこの循環を維持するために立ち上げたのが、このグッド・ホテル。クオリティの高いサービスを提供することで、営利事業と慈善事業のサステイナブルな関係を実現しました。まさにその名前のとおりの「善いホテル」というわけです。
ロンドンには、5年間とどまる予定で、その後のロケーションはまだ未定、とのこと。気になる方は、2021年までにぜひ、ロンドンのウォーターフロントを訪れてみてください。
Good Hotel(グッド・ホテル)
所在地 Western Gateway, Royal Victoria Dock, London E16 1FA
電話番号 020-3637-7401
料金 1泊 86ポンド~
http://www.goodhotellondon.com/
安田和代(KRess Europe)
日本で編集プロダクション勤務の後、1995年からロンドン在住のライター編集者。日本の雑誌やウェブサイトを中心に、編集・執筆・翻訳・コーディネートに携わる。
ロンドンでの小さなネタをつづったフェイスブック www.facebook.com/kresseuropelimited
運営する編集プロダクションのウェブサイト www.kress-europe.com
文=安田和代(KRess Europe)
写真提供=Good Hotel