釣って歩いて眺めて食べて
生命力が甦るアドベンチャー

◆Voyageur Quest Algonquin Park Log Cabin
(ヴォイジャー・クエスト・アルゴンキン・パーク・ログキャビン)

左:大自然を抱くアルゴンキン州立公園は、トロントから車で約5時間。
右:ロッジのラウンジ。温かいお茶を飲みながら白銀の世界を眺めるのは至福のひととき。

 初めてのアイスフィッシングは、思っていたより近代的だった。とっておきのポイントに着くと、電動ドリルが厚い氷に一瞬で穴を穿ち、魚群探知機がセットされる。言われた通りに疑似餌を踊らせると、時折、自分の真下を通過する魚の群れが探知機に映り、鼓動が高まる。ロッジが用意する防寒具は完璧だし、ストーブもあるから寒くはない。むしろ、氷の上を渡る風が頬に心地よい。

客室はすべてツイン。夜の静けさは感動もの。

 ここはカナダで最も古い州立公園であるアルゴンキン州立公園。東京都の約3.5倍の面積に大小2000以上の湖や池が散らばり、ブラックベアやムース、オオカミなどの野生動物が暮らす自然の宝庫だ。トロント市民にとって、この地で休暇を過ごすのが最高の贅沢なのだという。

 ヴォイジャー・クエストは、カナダ観光局のアワードを何度も受賞した旅行会社。1997年に建てられたこのログキャビンは、6室それぞれにガイドが付き、執事のようにアクティビティを案内してくれる。

左:スノーシューには西洋かんじきと呼ばれるアイスシューを。新雪も楽に歩ける。
右:魚群探知機をセットしていざ釣りへ。

 湖の上では、われわれを担当するマイケルが「粘れば10人分のディナーになるマスが釣れるかもしれないけど、釣りだけじゃない。ほかにもやることがたくさん!」と、ウインクする。

ロッジから徒歩1分のラウンド・レイクは、ムニエルにすると美味しいレイクトラウトの穴場。
ラウンド・レイクの燃えるような夕焼けに息を呑む。夏はカヌーの中心地になる。

撮影=志水 隆
取材・文=サトータケシ
地図=Cmap
コーディネイト=中村 滋
協力=カナダ観光局、オンタリオ州観光局