第1回開催の結果と、今後への期待は?
2月初旬に行われた第1回「デザイナー・建築家のお腹」のシェフは家具・プロダクトデザイナーのルーナ・クロックさん、彼女のデザインするシンプルななかにも遊び心のあるカラフルなプロダクトが、どのように食べ物に反映されたのか……。
彼女がデザイン、提案した3コースディナーは、 スターターに「シシャモの卵を添えたキクイモとセロリの根っこのスープ」、メインに「ポーチしたタラのカリフラワーピュレ&トリュフムース、キノコとリンゴ、フェニッケル、リーフサラダ」、デザートには「ノルウェー産チーズのホワイトチョコレートとフルーツシロップがけ」。
約60人がつめかける大盛況の店内で、デザイナーの提案するアーティスティックなコースに舌鼓をうち、第1回目は大成功に終わった。
3月に行われる第2回目は、オスロに真っ白のオペラハウスを建て世界から大注目を浴びているスノーヘッタ建築事務所の創始者、シェイテル・トラーダル・トールセンさん。ニューヨークにも事務所を持ち世界をまたにかけて活躍する彼が、どんな3品を出してくるか見もの。
また4月には北欧デザインを代表するmuutoで活躍するプロダクトデザイナー、アンドレアス・エンゲスヴィクさんがキッチンにたつことになっている。
味だけではなく、コンセプトやお皿の上のデザインからも食を考察するこの企画、白いお皿の上にデザイナーたちはどんなアートを繰り広げるか。
世界中が北欧デザインに注目する昨今「北欧デザインを食べる」という北欧ならではの一歩先をいくこのイベント、今後のラインナップにも注目したい。
DogA (開催場所)
URL www.doga.no
Runa Klock (第1回シェフ:ルーナ・クロックさん)
URL web.fplusk.com
snohetta (第2回シェフ:シェイテル・トラーダム・トールセンさん)
URL www.snoarc.no
andreas engesvik (第3回シェフ:アンドレアス・エンゲスヴィクさん)
URL www.andreasengesvik.no
いりやま りこ
雑誌編集部勤務を経て1999年に渡英。ロンドンを中心にフリーランスのライターおよびコーディネーターとして数々のファッションおよびライフスタイル雑誌に寄稿。2005年よりノルウェー・オスロに住み、グラフィックデザイン事務所で働く傍ら、ライターとしても活動。個人的なプロジェクトに、東日本大震災の被災地支援活動の一環としてPosters for Japanを行っている。 www.postersforjapan.no
text:Rico Iriyama
photographs: Riko Iriyama Adam Stirling/Kafé Transformator