たかが魚とジャガイモの揚げ物。されど150年以上の歴史を誇る英国の国民的ファストフード。本格ガストロパブを日本で再現しているシェフの野々下レイさんが、懐かしくて新しい3軒に案内してくれた。

» 第1回 下町とともに歩み続ける「ポッピーズ」
» 第2回 チップスに悶絶「ボニー・ガル・シーフード・シャック」

味、バランス、これぞ正統派! 
老舗の良心に出合う店

◆ Sea Shell (シー・シェル)

ピーナッツ油で揚げる昔ながらのタラのフィッシュ&チップス(15.95ポンド)は、キリリと揚がって堂々たる風格。魚はアイスランドやスコットランドなど、北方の海から仕入れている。

 第一次世界大戦後からの長い歴史と安定した味から、贔屓にしている生粋ロンドナーは数知れず。魚は11種と豊富でサイドメニューも充実、インテリアの絶妙なトラッド感も手伝って、イギリス人が身内の集まりで使ったり旧交を温めたりするのに申し分のない風情である。持ち帰り部門も同じクオリティ。

左:突き出しの自家製クリスプス。ビールに合う。
右:6年前に改装され、グレードアップしたダイニングは広い。

Sea Shell(シー・シェル)
所在地 49-51 Lisson Grove, London NW1 6UH
電話番号 020-7224-9000
営業時間 12:00~22:30
定休日 日曜
URL http://www.seashellrestaurant.co.uk/

Photo=Takashi Shimizu
Text:Mayumi Ekuni
Coordination=Mayumi Ekuni