上空から見た「レヴォ」。森に囲まれた小さな集落なのが分かる。かつては廃村となっていた場所だ。 俯瞰した姿はまるでジオラマ。くねくね道の途中に小さな看板あり。 「COTTAGE 3」。49平米の客室に小ぶりなテラスも。昼は縁側から森の風景を楽しみ、夜は星空と川のせせらぎも堪能したい。置かれている簞笥などの家具もこの地にあった家に遺されていたものを修繕して息を吹き込んだ。 フロント前の絶景スペース。食事の時間になると奥の扉が開き、ステージの幕開け。右奥がフロント。 レストラン個室からの風景。眼下には利賀川の流れる渓谷が。 大きめのバスタブからの景色も贅沢。アメニティも天然素材のものが多く使われている。 サウナは本格的なフィンランド式。パワフルな薪ストーブでサウナストーンを熱し、水をかけてジュッと蒸気を上げる。 煙突から煙がのぼるサウナ棟。宿泊者は無料で利用できるが、1組45分ずつの予約制。リピーターには大人気で、宿泊予約時に押さえる人も多いそう。 厨房は席のすぐそばにある。開放的な空間に特注の薪窯や最新機器が同居する。ここが谷口シェフのステージだ。 シグニチャ―ワインは氷見市「セイズファーム」のもの。 “~prologue~”の4品。上から時計回りに、ヤギチーズのグジェール、白エビのタルト、L’évo鶏のレバーを挟んだビーツメレンゲ、八尾町のゴマ最中。 “~アオリイカ~”。細く切った氷見のアオリイカとマコモダケを細切りにし、落花生で和え、貝汁の泡でいただく。ゴマやアマランサスの花も香り立つ。 メイン“~イノシシ~”。隣の村で獲れたイノシシを薪火でじっくり焼く。農園の赤カブの豊かな甘みも一緒に味わいたい。ペアリングで登場するのは意外や白。セイズファームの特別な区画で作られるシャルドネは薪の香ばしさと合う。器は釋永岳のもの。 “~月ノ輪熊~”。あえて冬眠明けで脂の落ちたクマの赤身を使い、ほうれん草と和えてさっぱりと。ハチミツとエゴマの葉を加えたクマのコンソメジュレをかける。様々な食感と旨みを堪能。 “~スッポン~”。存在感のあるshimoo designの木皿で。手足、エンガワ、月ノ輪熊の脂を合わせ、血とショコラのソースで。つまり“月とスッポン”だ。 “~大門素麵~”も富山の名産。半生麵をアルデンテに茹で、ヤギチーズのスープに浮かべる。フキノトウのオイルが春を予感させる。 記事を読む