アランチーナ 基本のレシピ
シチリアの街かどにあるバールやロスティチェリア(惣菜パン屋さん)には、必ずあると言っても過言ではないほど、定番中の定番ストリートフード・アランチーナ。美味しいお店は多々ありますが、自家製がやっぱり一番美味しい! 具材は、カルネ(ミートソース)とアル・ブッロ(ハム&モッツァレッラ)が定番です。
■作り方
(1) お米(500g/8~10人前)を約2倍量の水で茹でる。ポイントはアルデンテにならないようしっかりと茹で上げること。茹でる際にうっすら黄色く色づくようにサフラン、またお好みでコンソメの素を入れる。日本米の場合は炊いたお米でもOK。
(2) 具材をおにぎりの要領で中に入れ、好みの大きさに握る。パレルモ風は真ん丸もしくは俵型のお団子状にする。カルネ用の具材/ミートソースは事前に作っておくか、市販のものを使用。好みでグリンピースをプラス。アル・ブッロ用の具材/ハムを適当に切り、角切りにしたモッツァレッラチーズとホワイトソースで和えておく。黒コショウも加える。
(3) お団子状にできたら、トロトロに水に溶いた小麦粉につけてから、パン粉を全体にまぶす。パン粉は、できるだけ細かく砕いたものを使用。
(4) 170℃の油で全体がオレンジ色になるまで揚げたら、小さなオレンジ「アランチーナ」の出来上がり!
きつね色ではなく、オレンジ色がポイント。にぎり具合は各家庭の好みがあり、ゴハンがつぶれる程度にギュッと握る場合もあれば、パラリとした食感を残す場合もあります。定番以外にもキノコやサーモンなど、具材もお好み次第。サフランを入れずに白く仕上げたゴハンに、ビターチョコレートをIN。揚げた後、グラニュー糖をまぶしたドルチェバージョンもあります。
右:チョコレート入りのドルチェタイプも!
炭水化物を油で揚げるという背徳の行為……カロリーが気になるところですが、食べ過ぎなければ大丈夫!? 小さく作って、お弁当やパーティにも。幅広く楽しめる料理です。お時間のあるときに、ぜひお試しあれ!
岩田デノーラ砂和子
2001年よりイタリア在住。約10年間のローマ生活を経て、現在は憧れだったシチリアの州都パレルモ在住。イタリア専門コーディネート・通訳チームBuonprogetto主宰。イタリア関連著書多数。近著『おしゃべりのイタリア語』が絶賛発売中。イケメン犬「ボン先輩」と、やらかし系イタリア人の夫「ピンキー」との日々を綴る人気ブログ:ローマの平日シチリア便りもほぼ毎日更新中。
文・撮影=岩田デノーラ砂和子