食べ物がどれほどわれわれの体調を左右しているか

 ホテルでのアーユルヴェーダは、リラクセーション目的のところから医療的に行っているケースまで、かなり幅がある。バーベリン・ビーチ・アーユルヴェーダ・リゾートは、ドイツやイギリスなどヨーロッパ人を中心に、2週間以上の長期滞在者が訪れる本格的なホテルだ。年に一度の体のチューンナップのために、という人もいれば、婦人病や腰痛などさまざまな相談を持ち込む人もいる。

 滞在中は常駐するアーユルヴェーダ医師の判断で、各自の体調に合わせ、さまざまなトリートメントが行われる。食事にも細かな注意が払われ、何を食べるべきか否かを教えてくれる。食べ物がどれほどわれわれの体調を左右しているか、その大切さを改めて知らされる。

 朝、鳥たちがざわめき始める頃、そして海に日が沈む頃にはヨガやメディテーションのクラスも行われる。体と心はつながっている、心が穏やかで元気でなければ体調も崩れるとアーユルヴェーダでは考える。だから、心を養うヨガや瞑想も大切なトリートメントの一種。

 心地よいリズムを刻む波や、風の囁きに身を任せながら滞在していると、体内だけでなく、心にたまった垢まで落ちていくようだ。

Barberyn Beach Ayurveda Resort(バーベリン・ビーチ・アーユルヴェーダ・リゾート)
Gurubewila, Weligama
電話番号 +94・34・2276036
URL www.barberynresorts.com
客室数 45室
料金 シングル90ユーロ~、ダブル125ユーロ~
アーユルヴェーダ 1週間420ユーロ
アクセス コロンボから車で約4時間

岩瀬幸代(いわせさちよ)
海外旅行ライターとして20年以上にわたり、主に雑誌で活躍。近年はスリランカに惚れ込み、通うこと25回。そのスリランカの旅行業への貢献に対し、2007年には「スリランカ大統領賞」、2010年には「外国人ジャーナリスト賞」が授けられる。著書に『緑の島スリランカのアーユルヴェーダ』(晶文社)、『スリランカで、ほっ。~仏教は心のアーユルヴェーダ』(長崎出版)がある。

ブログ 「スリランカで、ほっ。」
フェイスブック 「スリランカ旅行倶楽部」

photo by Akiko Fukuchi
text by Sachiyo Iwase