ギャルソンがサーブしてくれるティーを存分に

 メニューを見ると、ティーの種類はおよそ20。サービスをしてくれた担当者に聞いてみると、トルコで初めてパリのル・パレデテから茶葉を輸入しているのだとか。それだけに、英国風のティーもあれば中国茶もあり、ルイボスティーからハーブティーまで種類はさまざまだ(ちなみにトルコチャイもある)。

 これらのティー(もちろん、望めばコーヒーもある)は好きなだけ飲むことができる……が、由緒正しく砂時計と共にティーポットでサービスされるので、2種類も飲めばお腹はタプタプになってしまうだろう。

左:テーブル担当のギャルソンが、ティー用の砂時計の時間を合わせ、まめにテーブルに来てサービスしてくれる。
右:ティースタンドは3段で、鳥かごのようにつるすタイプ。席の隣に設置してくれるから、テーブルが手狭にならない。

 ティータイムには欠かせないティースタンドも運ばれてくる(中央に置いてあるスウィーツテーブルとは別だ)。塩系のキッシュやトルコのボレキもあり、バランスのよいチョイス。これらと一緒にル・パレデテのティーを楽しめるのは、実にリュクスなひとときである。

 もちろんスコーンも欠かせない。スコーンのために別途ジャムや生クリームが運ばれてくるのもうれしいところだが、プレーンのスコーンの他にマスティック・ガム(エーゲ海産乳香の一種)入りのスコーンもあるところなど、トルコらしさが一味効いている。

左:ティーとジャムとスコーン。これぞ英国ティーの王道。
右:高い天井のレストラン内に響く生のハープ音の下でいただくハイティーはまた格別。

 ハープの生演奏とともに、静かでゴージャスなティータイムを楽しむことができるラッフルズ。イスタンブールで、ちょっとトルコ風味のハイティーを楽しみたい人にはぜひおすすめだ。

RAFFLES ISTANBUL “Lavinia”
(ラッフルズ・イスタンブール「ラヴィニア」)

所在地 Zorlu Center, Koru Sokakı, Beşiktaş, İstanbul
交通 地下鉄M2線ガイレッテペ駅
電話番号 +90-212-924-0200
営業時間(Chai Time) 15:00~18:00
料金 85トルコリラ
URL http://www.raffles.com/istanbul/dining/lavinia/

安尾 亜紀 (やすお あき)
イスタンブール在住。イスタンブール大学大学院女性学研究所卒。女性誌や料理誌、報道関係まで幅広い分野でライター・コーディネーターを担当。トルコの「おいしい・楽しい・新しい」を中心に、All Aboutトルコ・イスタンブールでも情報発信中。

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文・撮影=安尾亜紀