東南アジア、ボルネオ島 北西部の小国
ブルネイに笑顔が絶えない理由

[水上集落] ブルネイの生活はここから始まった

集落は、木の桟橋でつながっている。

水上集落の中にもモスクはある。

 ブルネイの集落はまず水上から始まった。熱帯雨林に覆われたこの国では、かつては陸に住むとトラなどの猛獣に襲われる可能性があったからだ。陸に人が住むようになったのは、だいぶ経ってからのことだという。しっかりと10メートル以上深く打ち付けた杭の上に立つ家は、揺れることはない。壁板の隙間や床板から吹き抜ける風のおかげで非常に心地よく、陸に住む人が別荘として所有する場合もある。広いリビングの先に個室とキッチンがある。

水上集落の家庭を見学できるツアーもあり、地元のお菓子がふるまわれる。
左：手前はクエバフルというマドレーヌ形のお菓子。奥はクエアルダムというローカルドーナツ。素朴な美味しさ。
右：ニッパヤシで包まれた緑色のお菓子はクエスルルという、ういろうのようなもの。

リバーサイドの人気店
[レストラン] Kaizen Sushi (カイゼン・スシ)

 ブルネイでは日本食がブーム。在住日本人は140人ほどだが、たくさんの日本食店があり、カイゼンも市内に2店舗ある。ブルネイ川沿いのこの店舗は、窓際に座るのがおすすめ。夜になると水上集落に灯りがともり、幻想的な夜景とともに、新鮮な魚介料理が楽しめる。店内には鉄板焼き専用スペースや寿司カウンターもある。

朝から飲茶が楽しめる
[レストラン] Dynasty (ダイナスティ)

 繁華街ガドン地区の4ツ星ホテル、センターポイント内にあるダイナスティは「中華ならここ」と言わせる名店。一品料理の他、飲茶メニューも豊富で朝から客足は途絶えない。味は全体的にしっかりしていて食べやすい。左の写真中央にあるのは、メニューには載っていないラムステーキ。事前に予約をすれば作ってくれる。

<次のページ> [朝の台所] 川から新鮮な魚が揚がる

文＝CREA Traveller編集部
撮影＝杉山拓也
コーディネート＝清水典子(フレーミートラベルサービス)