休眠から目覚めた木や草が花を咲かせ、景色を鮮やかに染め上げる春がやってきました。

 「いつか行きたい! 『日本にしかない風景』再発見」2021年春篇に、新たな景色を追加して、2022年版をお届けします。

 四季があり、自然の移ろいを感じられる日本。各エリアの観光の達人が選ぶ、その地に息づく春色の景色をお楽しみください。

 今回は、公益社団法人ツーリズムおおいたの福元美加さんが選ぶ、春の風景をご紹介します。


◆一心寺

 山奥の谷底に建つ一心寺は、西日本最大級の八重桜(ぼたん桜)の名所。約2万坪の敷地に15種類以上の八重桜が植えられており、4月頃には谷いっぱいに咲き誇る。

 この八重桜を上から見下す景色は「桜の雲海」、谷底から吹き上がる風で舞う花びらは「桜の竜巻」、散った花びらで足下が濃桃色に染まる様子は「桜のじゅうたん」といわれ、毎年多くの人が観賞のために訪れる。

 「境内に約800本ある八重桜は、西日本随一の数を誇ります。

 高台から八重桜の雲海を見下ろすと、まるで谷底に広がる桃源郷のようです」(公益社団法人ツーリズムおおいた 福元さん)

※拝観料 中学生以上800円 小学生200円

一心寺(いっしんじ)

所在地 大分県大分市廻栖野1305
https://issinnji.jp/

◆花とアートの岬 長崎鼻

「周防灘に突き出した岬『長崎鼻』には、約16ヘクタールの花畑が広がり、春は九州最大級の約2,200万本もの菜の花が岬一帯を包み込みます。

 敷地内には、オノ・ヨーコをはじめとするアーティストの作品も点在しています。見頃は3~4月頃です」(公益社団法人ツーリズムおおいた 福元さん)

花とアートの岬 長崎鼻(はなとあーとのみさき ながさきばな)

所在地 大分県豊後高田市見目4060 
http://www.nagasakibana-oita.jp/

2022.03.12(土)
文=CREA編集部