至福のおもてなしに満ちあふれた宿で
伊豆の絶景と海の幸を心ゆくまで堪能
【静岡県・北川温泉】吉祥CAREN

「アメリカが見える野天風呂」とサンドブラスト体験

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　宿から歩いて5分の場所にある「黒根岩風呂」は、大海原に突き出すようにつくられた野天風呂。キャッチフレーズは「アメリカが見える野天風呂」だが、もちろん実際にはアメリカは見えず、伊豆七島の眺めを楽しみながらの湯浴みとなる。

　きらめく海の眺望と、波の音を間近に感じながら堪能する湯浴みは、めったに体験できない至福の癒し。宿泊者は無料で入れるから、ぜひとも足を運んでほしい。

　営業時間は、現在は朝10時から。吉祥CARENのチェックアウトは11時なので荷物をフロントに預けて入りに行こう。

　帰り道に立ち寄ったのは、車で15分ほどの距離にある伊豆高原の「伊豆クラフトハウス」。

　吹きガラスをはじめとしたガラス工芸を体験できるこちらの工房で、「サンドブラスト」に挑戦。サンドブラストとは、砂状の研磨剤をエアーコンプレッサーで吹き付けることで、ガラスの表面を研磨して文字や絵を浮かび上がらせるものだ。

　伊豆クラフトハウスの「サンドブラスト」はイラストの描かれたシールを貼るだけだから、絵が得意ではない人や子どもでも気軽にチャレンジできる。

　手順は、

① 色や形状の異なるコップから好きなものを選ぶ
② イラストシールを選ぶ
③ デザインを考える
④ グラスにシールを貼る
⑤ 削ってはいけないところを紙テープで養生する

　ここまでで約40分。どのシールをどう貼ろうか考えるのも、鈍った頭のトレーニングになる。

　テープを貼ったグラスをエアーコンプレッサーの箱に入れて、研磨剤を吹き付ける。色ガラスのイラスト部分が白く削れたら出来上がり。イラストの端や細かい線が均一に削れるように、グラスをくるくる回すと仕上がりがきれいになる。

　伊豆の青い海をイメージさせるブルーのスモークガラスをセレクト。イラストシールは富士山と天使、秋のわたすげとミツバチ、花をチョイスした。凝ったデザインでなくても、ステキな作品に仕上がるのがうれしい。

　一度挑戦するとハマる人続出。伊豆に来るたびに新しいグラスをつくるツワモノもいるそう。温泉＋サンドブラスト体験で、コロナ禍のぼーっとした頭に喝を入れよう！

文・撮影＝野添ちかこ