存分に島旅を満喫するならば、より佐渡らしさが感じられる宿を訪れたい。

 風にゆれる稲穂のざわめき、満天の星と潮騒、空気すらも美味しい美食の宿で、記憶に残る一夜が待っている。

 おすすめの3軒をご紹介。


ジオラマのように島の情景がよみがえる佐渡フレンチ

◆ステイ:Ryokan 浦島(りょかん うらしま)
◆グルメ:La plage(ラ・プラージュ)

 平安時代の文化人も愛でたという、歴史ある景勝地「越の松原」を借景にした海辺のホテル。

 2012年の東の館リニューアルにともない、佐渡の食材をテーマとしたフレンチ、La plageをオープンした。

 フランスで修業したシェフは生粋の佐渡っ子で、島内全域を巡って四季折々の素材を見出し、皿にのぼらせる。

 新しい島の名物となった島黒豚は、数十年前に途絶えてしまった養豚を10年前に自社で復活。

 島の蔵の酒粕や昆布を混ぜたごはんに、おやつは西三川産のりんごも与え、海辺で贅沢に育てた放牧豚は、ピュアな脂と嚙みしめるほどににじむ雑味のない味わいで頰がこぼれそう。

 豚が耕した畑は良質な土壌となって、潮風とともに元気な野菜を育み、潮風を運ぶ海の恵みはフグに甘海老、バイ貝、多種多様な海藻と驚くほど豊か。

 この島に数日滞在するだけでも、山と海の恵みが循環し響き合っていることに気づけるだろう。

 島黒豚と豚が耕した畑の野菜のグリルを合わせた一皿に、潮風のミネラルで育ったパンと海藻のコラボなど、La plageの料理も島の縮図のよう。

 佐渡の土で焼いた器や遊び心あふれるプレゼンテーションも佐渡らしさ満載で、今日訪れた島の自然や情景が、目にも舌にもよみがえる。

Ryokan 浦島(りょかん うらしま)

所在地 新潟県佐渡市窪田978-3
電話番  0259-57-3751
客室数 東の館 17室、南の館 20室
料金(1名) 15,400円~(1室2名利用、朝食付き)、18,700円~(1室2名利用、夕・朝食付き)
https://www.urasima.com/


La plage(ラ・プラージュ)

営業時間 11:30~13:30 L.O.、18:00~20:00 L.O.
定休日 不定休
※ディナーは要予約。
※所在地、電話番号ともに浦島と同様。

Feature

佐渡島・海山里が育む
グルメと安らぎのステイ先

Text=Kaori Minetsuki
Photographs=Jun Hasegawa

この記事の掲載号

2021年 日本の島旅へ

CREA Traveller 2021年夏号

2021年 日本の島旅へ

定価1,350円 (税込)

詳しくは
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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在は異なる場合があります。