ベトナム北部の世界遺産、ハロン湾。湾内には約3000もの奇岩や島が点在し、海面から巨大な岩がそびえたつ様から「海の桂林」とも称されるベトナム有数の景勝地だ。その昔、天上から舞い降りた龍が吐き出した真珠が島々になったとされ、その伝説から「龍が降りる」の意味を持つ「ハロン」と名付けられたという。
そんなハロン湾ではベトナム古来の船を模したジャンク船クルーズが人気。古い外輪船をイメージしたエメロード号も運航されているが、この2012年4月、同湾最大の豪華客船「アウコー号」が就航。これまでとは違う、ワンランク上の優雅なクルーズができると人気を集めている。
アウコー号には全32のキャビンがあり、どれも上品な調度品でまとめられたクラシックな雰囲気。船室と言えば狭いスペースを想像しがちだが、バルコニー付きのゆったりとした造りとなっている。船内には24時間いつでも利用できる予約制スパもあり、気ままな船旅の合間、思う存分癒しの時間を満喫することができる。
右:デッキに備え付けられたジャグジー。予約制で乗船中はいつでも利用可
text&photographs:Noriaki Sugita