村中徳仁さんがプラスした
和のテイストとは?
カルテットの開発を手がけた村中徳仁さんにお話を伺ってきましたので、ご紹介したいと思います。
北海道出身の30歳で、フランス留学後、日本、フランス、UAEで約十年、パティシエとしての経験を積んでマカオに来られました。
マカオには日本食レストランも多く、親日派の人が多い地域だと感じ、日本人として和の素材を使いたいという気持ちに。
「今回のエッグタルトには高品質な抹茶や柚子を使いましたが、今後も日本の素材を採用し、日本テイストを知ってもらえるきっかけにしたい」と村中さん。
休日は外に出ることを心がけていて、マカオはもちろん、香港にも視察に出かけ、街を歩いてケーキショップの店頭チェックをしたり、実際に買って食べてみたり、シーズンイベントに合わせて他のホテルが展開する限定商品も一通りチェックを欠かさないとか。
職場では、伝統あるホテルブランドの商品開発ということで、売れ筋の定番商品や他のホテルにないオリジナル商品が存在する中、全く別のメニューに入れ替えるのではなく、アップデートしてクオリティを上げることで、リピーターにもフレッシュに感じてもらえるよう心がけているそう。
着任から2年目に入り、1年目と比べてプレッシャーも大きいものの、自分の出したいものもクリアになり、チームとして出せるものも見えてきた。どれだけクオリティの高いものを提供できるか見られていることを自覚している、とのことでした。
次に来る名物スイーツ
「セラデューラ」の新作も!
マカオのスイーツ業界で、エッグタルトに続く名物になりそうなのが、知名度、人気ともに上昇中の「セラデューラ」です。
ポルトガル発祥の洋菓子で、お店によってやや違いはありますが、クリームとパウダー状にしたビスケットを交互に重ねたもの。
もともとグランドリスボアホテルのカフェのメニューにもあったものですが、村中さんがアップデートに着手し、フレーバーを増やすことに挑戦しました。
その結果、新たにメニューに加わったのが、抹茶セラデューラ。
発売開始直後から地元メディアの注目を集め、売れ筋商品になったとのこと。
毎日数量限定で、価格は30パタカ(約410円)。こちらもイートインの場合はサービス料が加算となります。
マカオの名物スイーツと日本人パティシエの経験とアイデアの見事なコラボレーション、ぜひ現地でお試しを。
GRAND LISBOA:
ROUND-THE-CLOCK COFFEE SHOP
(グランド・リスボアホテル
ラウンド・ザ・クロック・
コーヒーショップ)
所在地 澳門葡京路 澳門新葡京酒店U2樓
電話番号 8803-7766
営業時間 24時間営業(エッグタルト販売時間は11:00~20:00)
定休日 無休
https://www.grandlisboahotels.com/en/dining/round-the-clock-coffee-shop/
勝部悠人(かつべ ゆうじん)
大学時代にポルトガル語を専攻。大学卒業後、日本の出版社に入社し、旅行・レジャー分野を中心にムック本の編集を担当したほか、香港・マカオ駐在を経験。2012年にマカオで独立起業し、邦字ニュースメディア「マカオ新聞」を立ち上げ、現地最新トピックを日本市場に向け毎日発信している。
マカオ新聞 http://www.macaushimbun.com/
文=勝部悠人(マカオ新聞)
写真協力=Grand Lisboa Hotel