作家の創作活動を一般公開!
新しい試み「マクロ・アジーロ」
そこで新しい試みとして昨年から今年末まで期間限定で開催されているのが、前述した「マクロ・アジーロ(MACRO ASILO)」というプロジェクトです。
毎週4名のアーティストたちが自分たちの創作活動を一般に公開するという試みで、館内に設置されたガラス張りのスペースをアトリエとして活用し、火曜から土曜までは創作、日曜に完成した作品を展示するというものです。
創作中のアーティストたちに話しかけることも可能です。
「マクロに足を運んでもらう目的もありますが、理解しづらい現代アートをもっと身近に感じてもらうことがマクロ・アジーロの一番の狙いです」
そう語るのはプロジェクトの立案者であるジョルジョ・デ・フィニス館長。
アーティストたちの創作テクニックや作品が完成するまでの工程を目にするのはなかなか興味深いものがあります(ただし、常駐しているわけではなく、不在の場合もあり)。
アトリエ公開の他にも、インベト、セミナー、パフォーマンス、上映会などが館内の各所で開催されています。プロジェクト期間中である今年末までは入館無料。
地味ではありますが、ローマの現代アートに興味のある方には面白いかもしれません。
また、館内にはブックショップやリーディングルーム、バールもあるので、観光の合間のひと休みにもお薦めです。とくにメニュー豊富なビュッフェランチは近くで働く会社員たちに大人気。
ローマ中心部からはやや外れますが、観光エリアでない分、地元感は満喫できると思います。
MACRO (Museo d'Arte Contemporanea Roma)
所在地 Via Nizza 138 Roma (Via Reggio Emilia54にも入口あり)
営業時間 火~金曜、日曜 10:00~20:00、土曜 10:00~22:00
休館日 月曜
https://www.museomacro.it/pagine/macro-presentation
MACRO ASILO (マクロ・アジーロ)
●アトリエ&プロジェクト・その他のイベント情報
https://www.museomacro.it/pagine/eventi
村本幸枝(むらもと ゆきえ)
1989年ローマに移住。イタリアで法人を立ち上げ、無料日本語情報誌「ラ・プリマ」を創刊(2000年休刊)。2000年、株式会社アッティコ設立。FIFA日韓W杯イタリアチーム帯同、イタリア・フェスティバル in 東京ドーム他、イタリア関連のコーディネートを数多く手がける。現在は日本とイタリアを半々で過ごし、TV・雑誌の他、イベントや企業視察研修旅行など、幅広い分野で日伊間のコーディネートを手がけている。
文・撮影=村本幸枝(アッティコ)