エリアのハブとしての存在感

サンズ・コタイ・セントラルからザ・ヴェネチアン・マカオ(右奥)とザ・プラザ・マカオ(左奥)を望む。

 ザ・ヴェネチアン・マカオは新興埋立地のコタイ地区にあります。エリア初の本格IRとして誕生したため、当初は周囲に何もない状態でしたが、以降、マカオのカジノ経営ライセンスを保有する6陣営による大型IRの開発が進み、見違えるほど活気のあるエリアに成長しています。ザ・ヴェネチアン・マカオの客室から望む風景も、華やかなものとなりました。

 ザ・ヴェネチアン・マカオは米ラスベガス・サンズ・グループ傘下で、6陣営の一角にあたるサンズ・チャイナ社が運営しています。同社はコタイ地区でザ・ヴェネチアン・マカオを中心にザ・プラザ・マカオ、サンズ・コタイ・セントラル、ザ・パリジャン・マカオと大型IRを相次ぎオープン。それぞれを館内通路で直結させることで、それぞれ個性的なテーマを持つIRの連合体を形成しています。

写真中央にあるのが、サンズ・コタイ・セントラル(右)とザ・プラザ・マカオ(左)を経てザ・ヴェネチアン・マカオを結ぶ通路。

 また、ザ・ヴェネチアン・マカオとコタイ地区の他陣営のIRの間も無料シャトルバスで結ばれており、エリアのハブとして、ますます存在感が高まっています。

コンテンポラリーに生まれ変わった

 ザ・ヴェネチアン・マカオのホテル客室はすべてスイート仕立てとなっています。ベッドのサイズと数によって複数の客室タイプが存在しますが、いずれも70平方メートル以上と広々。また、ベッドとリビングスペースの間が区切られているのも特徴といえます。

 日本人観光客の間でも人気のホテルとなっているため、宿泊した経験があるという方も多くいらっしゃるかと思います。

 ザ・ヴェネチアン・マカオでは、オープン10周年を機に、客室の大規模リノベーション(改装)に着手しました。写真で比較すれば一目瞭然ですが、これまでの中世ヨーロッパの宮殿のような豪華絢爛なインテリアから、スッキリした都市型のコンテンポラリーなイメージに大きく変貌しています。

クイーンサイズベッドが2つのツインタイプ「ベラ・デラックス・スイート」でリノベーション前(左)と後(右)を比較。(C)The Venetian Macao

 レジャー用途はもちろん、ビジネス目的の宿泊でも、落ち着いて過ごすことができそうです。客室のほか、廊下やエレベーターホールといった共用スペースのリノベーションも同時並行で進められており、2018年の旧正月頃までに全客室のリノベーションが完了する予定とのことです。

 昨今、マカオでは次々と大型IRがオープンし、国際ブランドの高級ホテルの開業ラッシュが続いており、選択肢が豊富になるなか、大きくイメチェンしたザ・ヴェネチアン・マカオにあらためて注目が集まっています。

 ちなみに、全室スイート仕立てといっても、宿泊価格は通常時期の平日で1泊1部屋あたり約1,200香港ドル(日本円換算約1万7,500円)からとお手頃です。

 なお、全客室のリノベーションが完成するまでは、予約の際に利用したい客室がリノベーション前、リノベーション後のどちらになるかをしっかり確認するようにしてください。

The Venetian Macao
(ザ・ヴェネチアン・マカオ)

https://www.venetianmacao.com/

文・撮影=勝部悠人(マカオ新聞)