それぞれが1枚の和紙で仕上げられた襖絵。建具でありながら芸術作品でもある。 西面の唐紙による襖絵。引手の配置も見逃せない。 荒日の言葉には杉本の終末観が込められている。 大書院からガラス越しに見る前庭は池泉回遊式庭園。 白砂と苔が美しい、閼伽井庭。仏膳に供える水、閼伽を汲む井戸と水鉢が象徴。 龍山徳見禅師を開山とする臨済宗建仁寺派の塔頭寺院。 本堂にはいつでも庭を眺めながらの坐禅が行えるよう、座布団が用意されている。 「ひと粒の禅」300円。飴を舐めながら内面の旅へと誘う、体験型の音声ガイドアプリ「あめ玉で禅のインナートリップ」も用意されている。 境内には室町時代の画聖・狩野元信が手がけた「元信の庭」もある。 栖賢寺の観音堂と呼ばれる禅堂で坐禅を組む宗貫住職。冬は坐禅が終わる7時頃に朝の光が射し込む。清々しさもひとしおだ。 観音堂には如意輪観世音が坐す。 2016年からこの寺を守る宗貫さん。 本堂から眺める庭も美しい。 千坪もある境内は自然の地形を生かした形で木々が植えられ、本堂や観音堂が点在する。日天掃除はクリスティーナさんの指導で。ほかに新月・満月の夜坐禅会や接心と呼ばれる集中坐禅修行なども行われている。 日天掃除のための竹箒や熊手。 茶礼の時間。宗貫さんとの会話も心に泌みる。 木によって落葉の時季が異なるため、落ち葉は一年中あるという。 実業家・山口玄洞の寄進により、昭和7(1932)年に現在の地へ移された。 10面の襖が入った客間。玄関正面の襖絵は1面ずつに春夏秋冬が描き分けられている。 柴田是真によるひまわりの襖絵も間近で鑑賞。修業を終えたばかりの弱冠24歳の若者が、江戸時代に描いたとは思えない大胆な図柄だ。 「襖絵プロジェクト」のために新たに描き下ろされたのが、大雄院にだけ咲くという「大雄院椿」。 本堂の前庭は苔の枯山水と池泉が融合する庭園。 表門は慶長8(1603)年の創建時から受け継がれる。 襖絵と共に枯山水庭園もゆったりと眺めたい。 花頭窓も禅寺を象徴する意匠。 真言密教の世界観を立体で表現する胎蔵界曼荼羅。 ツアーのルートはその時々で変わる。この日は金堂から始まった。 厳かに開く金堂の扉。 金堂は慶長年間の造営の御所内裏紫宸殿を寛永年間に移築したもので、現存する最古の紫宸殿だ。 金堂に安置されている阿弥陀三尊。 境内で修行中の僧侶に遭遇する。祈りを捧げる声に身が引き締まる思い。 記事を読む