【中国・清朝の皇帝から下賜された礼装】 今回の特別展では、希少な国宝も一堂に会する。●国宝 赤地龍瑞雲嶮山文様繻珍唐衣裳(あかじりゅうずいうんけんざんもんようしゅちんとういしょう) 琉球国王尚家関係資料・第二尚氏時代・18~19世紀 沖縄・那覇市歴史博物館蔵 展示期間:5月3日(火)~15日(日)。 【艶やかに彩られた王権のシンボル】 今回の展覧会の目玉といえば、琉球王家により代々大切に守り継がれてきた、王権のシンボルとされる冠。●国宝 玉冠(付簪)(たまんちゃーぶい・つけたりかんざし) 琉球国王尚家関係資料 第二尚氏時代・18~19世紀 沖縄・那覇市歴史博物館蔵 展示期間:5月3日(火)~15日(日)。 【王家のみに許された格調高き黄色】 琉球を象徴する鮮やかな紅型衣裳も展示。若い王族が着用した正装衣裳。●国宝 黄色地鳳凰蝙蝠宝尽青海波立波文様紅型綾袷衣裳(きいろじほうおうこうもりたからづくしせいがいはたつなみもんようびんがたあやあわせいしょう) 琉球国王尚家関係資料 第二尚氏時代・18~19世紀 沖縄・那覇市歴史博物館蔵 展示期間:5月17日(火)~29日(日)。 【琉球特有の墓葬を象徴する蔵骨器】 琉球王国時代より今に至るまで、沖縄の生活文化に深く根付いている独自の葬祭文化。蔵骨器の“厨子甕”には絢爛なものも多く、そこには陶工の“手わざ”が凝縮している。●那覇市指定文化財 厨子甕(じーしがーみ) 第二尚氏時代・雍正5年(1727) 沖縄・那覇市立壺屋焼物博物館蔵。 【中国から渡来した色鮮やかな焼き物】 琉球王国が、中国をはじめとする最先端の海外文化が数多くもたらされた海洋国家であったことを物語る逸品も多数展示される。●三彩鴨形水注(さんさいかもがたすいちゅう) 中国 明時代・16世紀。 【不揃いな飾玉まで再現した模造復元品】 ●模造復元 美御前御揃(御玉貫)(ぬーめ-うすりー うたまぬち) 上原俊展(金細工まつ)、高田明(美術院) 平成30年度 沖縄県立博物館・美術館蔵 展示期間:5月3日(火)~29日(日)。 【京都の名刹にもたらされた琉球漆器】 琉球と京都、王朝文化が息づく土地の繫がりをしのばせる名品。●朱漆雲龍箔絵天目台(しゅうるしうんりゅうはくえてんもくだい) 第二尚氏時代・16~17世紀 京都・孤篷庵蔵 ※東京会場のみ。 【洗練されたフォルムと色彩が美しい酒器】 壺屋で焼かれた上流階級層向けのうつわ。●沖縄県指定文化財 三彩面取網代文抱瓶(さんさいめんとりあじろもんだちびん) 壺屋 第二尚氏時代・19世紀 沖縄県立博物館・美術館蔵。 【仏像の復元は“手わざ”事業の象徴】 王家の菩提寺でもあった円覚寺(那覇市)の仁王像(阿吽形)は、戦下の爆風で粉々に。しかし大切に保管された破片をもとに、人々の心の拠り所だった仏像は復元され、事業の象徴に。 【わずか0.4mmの銅板に彫金を施す】 聞得大君御殿雲龍黄金簪の復元作業の様子。わずか0.4mmの銅板に彫金が施されている。かつては存在していたはずのこうした“手わざ”を現代に蘇らせることが、復元事業の最大の目的である。 【首里城は琉球のそして沖縄のシンボル】 琉球王国の象徴、首里城公園・首里城正殿(2014年撮影)。復元された壮麗な建築によって人々は“琉球”のイメージを現代において共有できるようになった。2019年の大火で正殿などが焼失。現在、再度の復元作業が進む。画像提供:沖縄美ら島財団。 【戦火で焼失した数多くの木彫を今に】 王家の祭祀用酒器。●模造復元 美御前御揃 金杯・銀杯洗・托付銀鋺・銀脚杯 松田 聖(錺屋 松田) 平成28~30年度/模造復元 朱漆巴紋牡丹沈金透彫足付盆(しゅうるしともえもんぼたんちんきんすかしぼりあしつきぼん) 高良輝幸・高良典子(木の工房 杢陽)、仲宗根正廣(彫刻工房 木像)、諸見由則(漆芸工房)、當眞茂 令和2年度 沖縄県立博物館・美術館蔵 展示期間:5月31日(火)~6月26日(日)※東京会場のみ。 【王家の法要などで使われた琉球漆器】 往時の輝きも忠実に再現。●模造復元 朱漆巴紋沈金御供飯(しゅうるしともえもんちんきんうくふぁん) 高良輝幸(木の工房 杢陽)、諸見由則(漆芸工房)、前田貴子・前田春城(琉球漆紀行)、宇良英明 平成30年度 沖縄県立博物館・美術館蔵 展示期間:5月3日(火)~29日(日)※東京会場のみ。 【王家の法要などで使われた琉球漆器】 往時の輝きも忠実に再現。●模造復元 朱漆巴紋沈金御供飯(しゅうるしともえもんちんきんうくふぁん) 高良輝幸(木の工房 杢陽)、諸見由則(漆芸工房)、前田貴子・前田春城(琉球漆紀行)、宇良英明 平成30年度 沖縄県立博物館・美術館蔵 展示期間:5月3日(火)~29日(日)※東京会場のみ。 記事を読む