牧野博士の軌跡を辿る常設展とゆかりのある植物画など企画展示を開催する記念館。 Kazuoki Makino 昭和2年に発見し、翌年没した愛妻寿衛への感謝を込めて命名した「スエコザサ」に囲まれた牧野博士の胸像。 入り口に何気なく置かれる3種の松ぼっくりと蟬の抜け殻。庭を守る園芸相談員の心尽くし。 元来、地下茎を片栗粉に使用する、カタクリの花。種子から花が咲くまで7年以上もかかるという。 夏の庭に群生していたヒガンバナ科のオオキツネノカミソリは、牧野博士が発見。 春から初夏にかけて可憐な花を咲かせる落葉低木シロヤマブキも、博士が発見、命名。 背広に蝶ネクタイ姿でも、大阪、堺市で屋根に登りツメレンゲを採集する博士。1936年。©Kazuoki Makino 1946年より、植物名の由来など、文化史的な観点で刊行した個人雑誌『牧野植物混混録』。 生活に窮しても、植物の描画には英国製の最高級絵の具と京都の職人による蒔絵筆を使用 江戸後期に活躍した絵師、関根雲停の植物画を博士は生涯保持した。「夾竹桃」模写絵。 2020年9月に開催された企画展示「江戸の博物絵師 関根雲停」より「絞ダンドク」の模写絵。 練馬区立牧野記念庭園の企画展展示室 存命当時は膨大な書物に溢れていたという、研究、執筆のために籠った書屋の一角。 展示される眼鏡、万年筆、虫眼鏡ほか、採集のためのピンセットや小瓶など博士の愛用品。 日本中を巡った博士の標本採集より、1929年11月1日、六甲 摂津と書かれたシマカンギク。 1889年5月21日、出身地の高知県高岡郡佐川町で採取したウラジロウツギの標本。 観察に基づく植物図の制作でも抜群の描画力を発揮した牧野博士。ヤマザクラの植物図。 1911年に出版された『大日本植物志』に収めたホテイランの彩色の植物画。緻密で繊細。 大きさ、太さ、文様の異なる様々な日本の竹を並べた標本。博士の几帳面さが偲ばれる。 博士が愛用した印鑑、巻き「の」(=牧野)。スマートでユーモアに溢れるアイディアに脱帽。 記事を読む