二風谷工芸館前に復元された“チセ(家)”群からなるアイヌの“コタン(集落)”。今では昔ながらのチセなどを作れる職人も数少なくなっているという。 チセの中で二風谷イタの制作実演をする尾崎剛さん。実演が行われるのは、5月~10月のみ。冬季は後進育成などの活動もしている。 にぶたに湖畔には、散策路なども用意されている。 丹念な手仕事で彫り上げられる二風谷イタ。 昔と変わることなく“アットゥシカラペ(機織り機)”を使った織り方を守り続ける二風谷アットゥシ。 色鮮やかな草花は、乾燥させ、アットゥシ織りに用いられる。 コタンでは“ユカラと語りべ”などのイベントを随時開催している。 コタンの一隅には、カムイへ捧げられた“イナウ(木幣)”が。 北海道初の伝統的工芸品に指定されたアイヌ伝統の “二風谷イタ”。二風谷には、今もなお古いモノづくりが受け継がれている。 貝澤守さん作の二風谷イタ。左から:正方形 28,000円~、長方形 33,000円~(二風谷工芸館)。 父である先代から伝統の技を受け継いだ貝澤守さん。21歳から木彫刻に専心してきた。 イタの素材には、クルミ、カツラなどが用いられる(高野繁廣さん作)。 イタ作りに使われる道具も、自ら手作りする。 “ハンクチョッチャ(蜻蛉)”100,000円(貝澤徹さん作)。 高い技術と優れた芸術性で、アイヌ伝統工芸に新たな価値を創造する貝澤徹さん。先日、作品が大英博物館に収蔵された。 大きな鮭もさばける“メノコイタ(まな板)”324,000円(高野繁廣さん作)。 高野繁廣さんは東京出身。北海道無銭旅行の途中、二風谷でアイヌの木彫に出会って以来この地で暮らし、約半世紀の作家歴をもつ。 藤谷るみ子さん作の二風谷アットゥシ。反物 300,000円~(藤谷民芸)。 この道約半世紀の藤谷るみ子さん。アイヌ刺繡も手がけている。 糸玉作りには、織る以上の手間を要する。よもぎ、マリーゴールドなど、様々な草花が繊細で鮮やかな色彩を生む。 工房には自身で制作した“アットゥシアミプ(着物)”が。 子どものころからアットゥシ織りに関わり続け、「糸に触れているときがいちばん楽しい」と語る貝澤雪子さん。機織りをするそばには愛猫のハナちゃんが。先日は貴重な伝統文化の継承に貢献した人物に贈られる「伝統文化ポーラ賞」を受賞した。 母の雪子さんからアットゥシ織りを学んだ関根真紀さん。女性としては珍しく、二風谷イタの制作も手がけている作家で、アイヌ伝統の技法と意匠をベースにしながら、新しいスタイルの作品作りにも挑戦している。 記事を読む