うさぎが飛び跳ねているような明るい鈴の音

◆「干支の鈴飾り 卯」(2,420円)

 お次は鈴の音色を楽しめる「干支の鈴飾り 卯」をご紹介します。鈴のリンリンと軽やかな音色が聞こえてくるこの置物からは、まるでうさぎが飛び跳ねているかのような印象を受けるのではないでしょうか。また赤い麻布の上で、ちょこんと座る姿もかわいらしいですね。

 鈴の音色は魔除けや招福の力があるとされており、昔から縁起のいいものとして信じられていました。一年の飛躍を願いながら飾れば、見るたびに気持ちも引き締まりそう。手のひらにすっぽりおさまるサイズ感で、鏡餅の横などに置くとバランスよく映えるはずです。

陶磁器ならではの青みがかった艶が美しい

◆「瀬戸焼の干支飾り 卯」(1,540円)

 続いてご紹介するのは、愛知県瀬戸市で陶磁器を手掛ける「中外陶園」と作り上げた、「瀬戸焼の干支飾り 卯」です。瀬戸焼にはおよそ1000年の歴史があり、日本遺産にも登録された愛知県を代表する陶磁器となっています。

 こちらは古染釉という青みがかった釉薬(陶磁器の表面を覆うガラス質の部分)を全体に施した艶のある質感が特徴。光沢のあるガラス質の表面からは上品な雰囲気が漂ってきます。素材そのものの美しさと瀬戸焼の伝統的な技術が組み込まれているので、小ぶりなシンプルデザインながら、何度見ても目を奪われる優美さがたまりません。

張子特有の素朴なタッチに愛着が沸く

◆「干支張子 卯」(2,530円)

 こちらは素朴な表情がかわいらしい「干支張子 卯」。1862年に創業し、加賀人形など郷土玩具を制作してきた金沢の「中島めんや」と作り上げた張子です。

 「玉うさぎ」という郷土玩具をもとにした張子で、一際長い耳と丸いフォルムが特徴になっています。本品も手作業で作りあげているのですが、実は一つひとつ微妙に異なる表情をしているんです。お気に入りの表情をしたうさぎを探してみるのも面白いかもしれませんね。

 紙でできているため、デリケートな作りになっていますが、その分だけ愛着が沸くのではないでしょうか。丁寧に扱えばその円熟したかわいらしさを長く楽しむことができるでしょう。

2022.12.27(火)
文=おがわるり〈A4studio〉