今やっていることにすべて意味がある

 ロジカルな思考で常に目標を掲げ、野心の灯を消すことなく、人気にあぐらをかかずに、意外なほど実直に――岩田さんは活動を続けてきた。ノンストップで突き進む姿勢について、「ほかの方からしたら“息苦しそうだな”と思われますかね?」と、ふと口にする。いわく、「プライベートでやっていることも、好きが高じて全部仕事に繋がっているので、すごく楽しいんですよ。だから仕事だけど仕事じゃないっていうか」と充実感とやる気をみなぎらせる。

 グループ活動、ソロ活動、俳優業。優先順位や大小は都度変わるものだそうだ。

「今やっていることのひとつでも欠けていたら、たぶん自分ではないですよね。確かに、しんどい道じゃないですか。楽しいけどしんどい道。それが好きだから選んでいるわけで。ここから先の10年間は働き盛りかな。10年はあっという間だと思うから。10年後に“まだまだやりたい、やり残したことがある”って言っていたくないんですよね。10年間でやりきりたいんです。といっても、別に引退するわけじゃないですよ(笑)。そこから先は本当に自分のペースで好きなことだけを細々とやっていけたらいいな、という理想を持っているんです」

 なぜもっともっと、の精神なのか。内側をさらに知りたくなる。

「今、すごい渦の中にいるから。それをみすみす放棄する気持ちは、全くないんです。人生経験の中でとても大きなことだし、いい影響を生むと信じています。今はまだ体力もあるし、実は自分の伸びしろもあると思っていて(笑)。もっと頑張るし、もっと行っちゃいますよ、という感じです」

 続けての発言は、少しはにかみながらも熱がほとばしる。

「僕は、デビューしたときからずっと“スーパースターになりたい”と言い続けているんです。ふざけて口にしながらも、根底にはずっとその気持ちがあって……。今の活動を続けていくことが、自分の漠然とした理想の表現者像みたいなものに近づいていくのかもしれないし、一歩ずつ近づいていっている実感もあります。

 例えば、ここから10年間かけてその道を歩んだとしたら、そのときにもっとはっきり自分の輪郭や身の丈に気づくのかな、自分の存在というものの立ち位置を認識できるのかな、と思っています。本気で勝負できる年が、そのうちやってくるはずですから」

 己を信じて高みを目指す。燃え上がるような真剣なまなざしが、何より雄弁だった。

2022.07.03(日)
Text=Kyoko Akayama
Photographs=sai
Styling=yasuhiro watanabe(W)
Hair & Make-up=Shinya Shimokawa(BERYL)

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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