普段、無意識にしていたり、むしろよかれと思ってしていることが、実は肌にとって負担となっているかも!?

 まずはその“不正解”をやめることが肌トラブル解決の糸口に。こんなくすみの原因、心当たりありませんか?


#01 肌をこする

摩擦による炎症はくすみの根本原因

 最近はTVのCMでも“摩擦レス”という言葉が使われ、肌をこすることがよくないのは知られてきている。なぜ摩擦が悪いかというと、肌に刺激を与えて炎症を起こし、くすみや色素沈着の原因となるから。

 体についた下着の摩擦の痕やニキビ痕が黒ずんだりするように、炎症は肌のメラニン色素を増やしてくすみの原因となる。少ない量の化粧水や美容液をゴシゴシすり込んだり、コットンやタオル、ブラシなどの繊維で肌をこするのは今すぐやめて。

「肌をこする」ってこんなこと

□化粧水や美容液を浸透させようとしてすり込む
□コットンに化粧水を少量つけて拭き取る
□クレンジングしながらマッサージする
□洗顔後、タオルでゴシゴシ拭く
□メイクブラシで肌を強めにくるくる

#02 オイルに頼るスキンケア

しっとりしたような気分になるけれど、潤いは不足

 乾燥してバリア機能が乱れると、肌は潤いを抱え込めず乾燥しやすくなる。そんな肌を膜で覆い、水分の蒸発を防いでくれるのが美容オイル。一定の保湿効果や柔軟効果はあるけれど、バリア機能の修復を助ける保湿成分が入ったクリームとは違い、オイルはただ肌を覆うだけ。

 また、お手入れの最初にオイルをブースターとして使うと、むしろ水分や美容成分が浸透しにくくなる、と警鐘を鳴らす皮膚科医は多数。油分が足りない乾燥肌の人がお手入れの仕上げに少量使うのはいいけれど、頼りすぎるのは考えもの。

#03 毛穴詰まりを気にし過ぎる

毛穴はいじるほどに広がり肌に凹凸の影をつくる

 クレンジングや洗顔で毛穴の詰まりをとろうとして、ゴシゴシこする人が多い。でもたいしてとれないばかりか、肌のバリア機能に悪影響を与える洗浄剤でこすることになるので、乾燥によるくすみが加速。そして、毛穴は刺激を与えると内側で角質肥厚が起きてさらに詰まりやすくなり、大きくなってしまうのだ。

 指で角栓を押し出す刺激を加えるのも同じこと。毛穴は穴であり、中で皮脂分泌や代謝が行われている以上、ある程度詰まっている状態が自然と考えて。気にしすぎが最もよくない。

2022.04.03(日)
Composition & Text=Mari Otsuka
Photographs
〈model〉Sodai Yokoyama
〈still〉Hiroki Watanabe
〈cut out〉 Hirofumi Kamaya
Hair & Make-up=Yukako Morino(Perle management)
Styling=Hitoko Goto
Model=Saori Ichii

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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