●2区分、3区分、4区分とは?

 12に分類された各星座は、その性質や行動様式などにおいて、いくつかのグループに分類することができます。 これらのグループ区分を知ることで、各星座についてより深く理解できるようになります。

◆双子座は2区分でいうと=陰陽「男性宮」

 陽の宮は能動的で、自己表現的な性質をもち、男性原理に対応します。

 自分自身を能動的に表現していくタイプ。

◆双子座は3区分でいうと=行動様式(モード) 「柔軟宮」

 柔軟宮の一番の特徴は、順応性や流動性にあります。多芸多才で周囲の状況にすばやく適応できます。

 これは活動宮の行動に対する欲求や、不動宮の目的を達成したいとする欲求とは違って、状況への適応や理解、環境との調和に主眼をおいています。柔軟宮に欠けているのは意志の強さ・決断力・性格的深み・持続性などです。

 心理学的に見ると、柔軟宮の行動パターンは、外向的態度と内向的態度が交互に表れます(外向型・内向型の説明は活動宮・不動宮の項を参照)。

 ひとりでいるときは、自分の内なる価値観に従って行動しているのに、人と一緒にいると見事に外向的態度をとっていたりする。

 世の中や周りの人の価値観に染まれば染まるほど、もう一方では自分の色合いが際立つという精神の二重構造が特徵。

 その時々でカメレオン的に姿を変える柔軟宮は、人生を楽譜なしで即興演奏しているようなものといえるでしょう。

◆双子座は4区分でいうと=元素(エレメント) 「風」

 円というシンボルは多くの文化において、全体性や完全性を表すものと考えられてきました。そして円を4分割するというのも、古代思想においてよく見られるテーマです。

 宇宙、そして現象世界は、火・地・風・水の4つの元 素で構成されているという考えは、古代ギリシャ哲学を源としています。

 この4元素と人間の気質とを関連づける考え方は、占星術のみならず、中世の医学で実際に診断に使われていた4体液論〈多血質(たけつしつ)・胆汁質(たんじゅうしつ)・憂鬱質(ゆううつしつ)・粘着質〉などがあります。

 そして占星術でいう4元素は、 後にユングが著書『タイプ論』の中で述べた、直観・感覚・思考・感情という人間の心の機能(はたらき)と非常 に類似しています。

2020.11.16(月)
文=岡本翔子