アニメの圧倒的な映像美!

──アニメ版「鬼滅」のお話に戻ります。映像化されて動くようになった鬼滅はどうでしたか?

 「本当にすごいですね! 特に映像が本当にキレイで。第1話の雪のシーンとか実写かと思うじゃないですか。あれは制作スタッフさんが雪山ロケに行って遭難しかけた上で描いている……って、これも『鬼滅ラヂヲ』で聴きまして(笑)」

──(笑)。

「あとこれは吾峠先生の上手さでもあるんですけど、大正時代という設定も映像に活きてますよね。炭治郎の育った山は雪深いただの田舎なんだけど、炭治郎と無惨が最初に出会う浅草はすでに大都会になっていたりして。当時の風景を丁寧に丁寧に描写しているなあ、と思いながら観ています」

──確かに第8話の浅草の街並みはきらびやかでした。

「これも大正という設定が効いているところだと思うんですけど、でも街全体に電気が普及してはいないから、街外れのうどん屋や、無惨が入っていく路地はどこか暗くて。何時でも明るい今と違って、アニメで描かれる夜は本当に暗くて怖いから『鬼は夜に活動する』という設定も、より活きてきているんだと思います」

──一方、アクションについては?

「刀の動線を水や雷を交えて、浮世絵みたいに描く漫画版はすごく斬新で素敵な発明だと思うし、アニメではその水や雷を本当に動かしてくれるのがいいですよね。『水面斬りってこんな斬り方なのか』とか『ヒノカミ神楽は本当に回転して斬ってるのか』とか。私、漫画だと話の続きが気になり過ぎちゃって、アクションシーンは1つ1つのコマを細かく見ずに先へ先へと読んじゃうんで(笑)。だからあとから動きを確認できる意味でも、アニメ版はありがたいです」

2020.05.30(土)
文=成松 哲
撮影=平松市聖