イタリアのファッション・アイコンの一人、アルゼンチン出身のタレント、ベレン・ロドリゲスがサンレモ音楽祭で身につけていたことから、クルチアーニのブレスがカルト・アクセとして爆発的なブームを呼んだのは昨年夏のこと。トスカーナ地方の海辺のリゾート地、フォルテ・デイ・マルミのクルチアーニ・ショップでは、なんと2カ月もの間、ブレスレットを買い求める客で長蛇の列ができるという現象が起こった。ヴォーグ・ファッション・ナイト・アウト期間中、ミラノで限定で発売されたコレクションがさらに拍車をかけ、その人気は瞬く間にイタリア全土に広がり、その後、ヨーロッパ、アメリカ、日本にまで上陸。ブームとなってからすでに1年以上は経過しているものの、続々と新作が登場し、今年の夏も男女を問わず子供から大人まで、様々なイタリア人がカラフルなクルチアーニのブレスを幾重にもして身につけ楽しむ姿を目にした。
下:新作が続々と登場
イタリアの高級ニットブランドであるクルチアーニがその職人技を屈指し、コットンの糸だけで編み上げたレース・ブレスは全43色。一作目の四葉のクローバーから、現在はクオーリ(ハート)、ファルファッレ(蝶)や、フェデリーコ・モッチャのカルト小説にインスパイアーされたという鍵&錠前、辰年にちなんだドラゴン、オリンピックに向けて発売された今夏の新作トリコローレ(イタリアの国旗、赤白緑の3色を使用)を発表。また、チャリティを目的としたデザインもあり、日本の国旗である紅白の糸を使った四葉のクローバー6枚の中央に赤いハートをアレンジした「Cruciani X 3/11」は、その収益の一部が福島に寄付されるそうだ。
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text&photographs:Yukie Muramoto