民芸の島の手仕事を体験する滞在を

部屋を抜ける気持ちいい海風、古き琉球伝統文化の香り、八重山の旬の食材が、この「離島の集落」での滞在を特別なものにしてくれる。

 石垣島から高速船で10分。竹富島の東、アイヤル浜海岸に向かう蝶の道を進むと、島内の家々と同じように「竹富島景観形成マニュアル」に従い、伝統を尊重して建てられた木造一戸建ての客室が立ち並ぶ「星のや竹富島」が現れる。約2万坪の敷地には、戸建客室のほか、白砂の路地、プール、集いの館、スパ、見晴台などが。真新しい琉球赤瓦で彩られたリゾートは、まるで小さな集落のよう。

 そんな「星のや竹富島」では、この夏、島で暮らすようなステイを提案する多彩なプランを用意している。そのひとつが「島のてしごと滞在」だ。

海辺に生える丈夫なアダンを使って“ヤミカゴ”編み体験を。しっかりした造りの編みカゴは、サマーリゾートにも普段使いにもぴったりの逸品。

 竹富島は、外村吉之助、柳宗悦、バーナード・リーチ、浜田庄司、芹沢銈介などの民芸運動家がこぞって絶賛したことから、「民芸の島」ともいわれているのをご存じだろうか。

 「島のてしごと滞在」では、島の風土や暮らしの中で生まれ、今もなお息づく手しごとに寄り添い、島人の想いや島に伝わる文化に触れる滞在プログラムを提案する。

 例えば、ヤミカゴ編み体験もそのひとつ。ヤミカゴとは、海辺に自生するアダンをはじめとした丈夫な天然素材を使って作るカゴのこと。アダンは、昔からカゴを編むのに島人たちに重宝されてきたのだそう。

 ヤミカゴ体験では、まず島の民具づくりの名人から基本の編み方を教わり、その後は南風の吹き抜ける客室や、浜辺、がじゅまるの木の下などお気に入りの場所で気の向くままにカゴ編みを。滞在中に編み上げれば、最後の仕上げをしてもらい、リゾートの思い出に持ち帰ることができる。

“松竹昇助さんほど美しい民具をつくれる人はいない”と島の人からも言われる名人が直接、ヤミカゴ編みを指南してくれる。

 このほか「島人とおしゃべりしながら過ごす島文化時間」として、竹富ミンサー織り体験、民具手業体験、島シーサーつくり体験などのアレンジもしてくれる。

 太陽の光が燦々と降り注ぎ、朝と夜は涼やかな海風が心地よい竹富島で、この夏は島人の想いや島に伝わる文化に触れる、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかが?

 詳細はリゾート公式サイトで確認を。

星のや竹富島
所在地 沖縄県八重山郡竹富町竹富
電話番号 0570-073-066
URL http://hoshinoyataketomijima.com/

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文=立花奈緒(ブレーンシップ)