昔ながらのレトロなおいしさ！　
プラハで立ち食いグルメを味わう

B級チェコグルメはこんな場所でも

プラハの街角にあるラフードキの店内。

 プラハの街角にはもうひとつ、「ラフードキ(lahůdky)」と呼ばれるB級グルメを楽しめるお店もあります。こちらも基本は立ち食いで、メニューも簡単に済ませられるものが多いのが特徴です。スープやオープンサンドイッチ、揚げ物、菓子パン類、ケーキ類などなど、ガラスのショーケースから選びます。

 イーデルナとの違いは、ナイフやフォークがいらない、手で食べられるものがメニューの中心であること。もっと時間のない人におすすめといえるでしょう。食器もほとんどのお店で使い捨ての紙製を使用、テイクアウトもOKで、昔と変わらず紙で包んだだけというなんとも質素な包装ですが、必要最低限の無駄のないスタイルなのです。

ラフードキのメニューは、オープンサンドイッチが基本。

デリメニューも豊富で、テイクアウトが可能なのも嬉しい。

 共産主義時代の産物はチェコに現在でも多々残りますが、立ち食い屋さんのイーデルナとラフードキもそのひとつ。時代の移り変わりとともに食生活も変化していくものですが、昔ながらのチェコの食生活を受け継ぐ大衆食堂が、現在もなおプラハに見られるのはおもしろいものです。地元市民でにぎわうこれらのお店をぜひのぞいてみて下さい。チェコ人の普段着の生活を垣間見ることができますよ。

文・撮影＝クレメントゆみ子