誰しも無性に癒やしを求めて、旅に出たくなるときがあるだろう。
そんな旅人をおおらかに、そして包み込むように迎えてくれる沖縄。美しい祈りが息づく島には、美しい癒やしの時間があるのだ。
沖縄という土地で生まれる可愛い手仕事には、癒やしがいっぱい。可愛いシーサーや色鮮やかな食器などおすすめのショップを2軒ご紹介。
カラフルで楽しい“南島焼”が人気
◆NANTOUYAKI(ナントウヤキ)
[沖縄市]
青い海に囲まれ、原色の自然が美しい石垣島に窯を構え、ユニークな感性が溢れ出すカラフルで楽しい器が人気の“南島焼”。
陶芸家の奈美・ロリマーさんが1977年にスタートさせたこの陶房で、母とともに器作りに取り組んできたキャサリンさんが、このたび独立して沖縄市に新しいアトリエ兼ギャラリーを開設した。
子どものころより沖縄の原土から作られた粘土に触れて育ち、陶芸家としてとても厳しい父母の下で学びながら、独自の世界観を探求してきたキャサリンさん。
昔ながらの沖縄情緒が今なお残る街角に佇む古い一軒家を改装した空間には、沖縄を感じさせる鮮やかな幾何学模様に彩られた器が並び、底に“HAPPY”と書かれたカップなど、どれも遊び心たっぷりだ。
なお、ただいまギャラリーに並ぶ作品制作に鋭意勤しんでいるところで、今後どんどん充実していくとのこと。
「ここによく遊びにくる近所のおばあちゃんが、私の器を眺めながら“ヌチグスイやさぁ~(命の薬だねぇ)”って。手にした人が笑顔になれる器作りを大切にしていきたいです」
日々の暮らしのなかで使う人に寄り添い、さり気なく癒やしをもたらしてくれる素敵な器。それに出合えるのも、沖縄ならではなのだ。
NANTOUYAKI(ナントウヤキ)
所在地 沖縄市久保田2-2-38
交通 那覇中心街から車で約30分、バスで約60分
https://www.catherinelorimer.com/
※ギャラリー訪問の際はホームページからお問い合わせを
Text=Saori Goya
Photographs=Takashi Shimizu