サンシャイン・マーケットで地元の食材と出会う

 レストランに行かなくても、こうした新鮮な地元の食材を手に入れ食すことはできる。カウアイ島ではほとんど毎日のように、どこかでサンシャイン・マーケットが開かれているからだ。カウアイ島の農業をサポートし、もっとカウアイ産の食材をカウアイ島で消費してもらおうと、カウアイ郡やファーマーズ・ビューローが、サンシャイン・マーケットを展開しているのだ。昨今のオーガニックの野菜や果物に対する関心の高まりも手伝って、生産者が直接消費者に販売するサンシャイン・マーケットは人気がある。

毎週土曜の朝とあって、買い物客もオープンと同時に訪れる

 リフエにあるカウアイ・コミュニティー・カレッジの駐車場では、毎週土曜日に「カウアイ・コミュニティー・マーケット」が開かれている。カウアイの中心地ということもあり人気のあるマーケットだ。生産者が出すブースでは野菜、果物やハーブ類など、色鮮やかな、バリバリの新鮮なものがスーパーよりずっと安く手に入る。また「カウアイ・コミュニティー・マーケット」で特徴的なのは、カウアイ産の物産、例えばコーヒー、クッキー、ハワイアン・ソルトなどの調味料、チョコレートなどの生産者もブースを出していることだ。ここではそれぞれの商品について、直接生産者から話を聞くことができる。スーパーやお土産店で品物だけ見て買うのとはまったく違った感覚で商品を理解することができるのだ。

左:今話題のケールも青々と新鮮。しかも市販のものの半値だから思わず笑みがこぼれる
右:コーヒーの栽培からロースト、販売まで自社で行っている会社のブース。気さくに自慢の商品について説明してくれる

 また、タイ、イタリアン、ハワイアンなどのフード・ワゴンやフレッシュ・フルーツのスムージーなどの販売もしているので、それを目当てに訪れる人も多い。地元の人々とのコミュニケーションも、このようなサンシャイン・マーケットならではの楽しみだ。「カウアイ・コミュニティー・マーケット」には近くのレストランのシェフたちも買い物に訪れる。フレッシュ・ハーブやレモン、ライムなどを、ちょっと買い足しに来るようだ。シェフ・ジョセリンの姿もよく見かける。専属の農家から仕入れはしているものの、常に市場に出回るものを自分の目で確かめ、新しいものは積極的に料理法を試してみたいからだそうだ。

目の前でココナッツを割ってくれる。ココナッツの実を抱えて中のジュースを飲む……ハワイでやってみたいことのひとつだ

 カウアイ島の土は古い火山土。その複雑な栄養素が野菜や果物、そして牧草にも独特な個性を与えている。滋味あふれるカウアイ島の食材やロコの生産者たちとこんな風に出会うのもいいものだ。

Kauai Community Market (カウアイ・コミュニティー・マーケット)
場所 カウアイ・コミュニティー・カレッジの駐車場 リフエ空港からカウムアリイ・ハイウエイ(ハイウエイ50号線)を西に向かう
開催日 毎週土曜日
時間 9:30~13:00
URL www.kauaicommunitymarket.org

梅津美智留 (うめず みちる)
カウアイ島在住24年。イベント、ウエディングのコーディネーター、トラベル誌のライター。
フラ歴は今年で4年目。知れば知るほど面白くなるフラを楽しんでいる

協力:ハワイ州政府観光局
公式サイト www.gohawaii.jp
Facebook www.facebook.com/discover.aloha

Column

4つの島の個性を知る旅。もっと行きたくなるハワイ【カウアイ島】

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2012.11.17(土)