地球で最も硬く、カットされ、磨かれて初めて輝きを放つダイヤモンド。手を掛けるほど真価を発揮する神秘の石ゆえ、人の心を魅了し、歴史をも動かしてきた。そしてもちろん、花嫁の薬指を飾るに相応しい崇高な存在でもある。そんなダイヤモンドの抗えない魅力を探ってみよう。
歴史的ダイヤモンドに
想いを馳せて
Tiffany & Co.
(ティファニー)
ティファニーのダイヤモンドと言えば、忘れてはいけない存在がふたつある。ひとつめは、1877年に発掘され、128.5カラットにカットされた「ティファニー ダイヤモンド」。
その後ジャン・シュランバージェの手でチョーカーやブローチに採用されるごとに、新鮮なイエローの輝きを放ってきた。現在はネックレスとしてNY本店に展示されている、いわばティファニーの顔である。
もうひとつは、細身のシャンクの上に6本爪で支えられたダイヤモンドが高く聳えるエンゲージリング「ティファニー セッティング」。1886年の誕生以来、変わらぬ優美な姿で世界中の花嫁を魅了し続ける、名作中の名作だ。
歴史を紐解けば、今をときめくティファニーのダイヤモンドに対する、驚きや感動もひとしおである。
Edit, Styling&Text=Mami Sekiya
Photo=Kaz Arahama