独自に進化した民宿は、まさに“メイド・イン・台湾スタイル”。便利なシティホテルもいいけれど、台湾といえば今、民宿が断然面白い。特に台南では、オーナーの個性を色濃く反映したおしゃれでユニークな空間が続々と誕生している。

» 第1回 ラグジュアリーを極めた民宿「毛屋」
» 第3回 台湾でいちばん狭い部屋「駐宅。住窄」

◆ 有方公寓 (ヨウファン ゴンユー)

暮らすように泊まれる人気のリノベ系民宿

まだら模様の石床が昔懐かしい、ゲストがくつろげる共用スペース。

 ひと口に民宿といってもそのスタイルは様々。毛屋は宿のために新築した空間を用いているが、台南民宿の多くは古い建築をリノベーションしたタイプ。レトロな情緒に新しい時代の感性を取り入れ、台湾らしいキュートなスペースを創り上げている。

左:小さなスペースにもオーナーたちのこだわりが感じられる。
右:1階には朝食やティータイムを満喫できるサロンスペースも。

 「有方公寓」は、そんなリノベ系の人気宿。2011年に主婦や編集者、写真家など5人が共同で始めたそう。築50年ほどの古い町工場の建物を改装し、石床などは昔のまま。ブロカントを随所に配して温もり感を演出する。

いちばん人気は、こちらの2号室。

 9室ある客室はそれぞれインテリアが全く異なるので、好みに合わせて選びたい。窓を開くとそこは風情ある台南の横丁。町中にアパートを借りた気分で滞在を楽しんで!

左:レトロな階段の手すり。
右:調度品にアンティークを多く配した9号室には、猫脚のバスタブが。

有方公寓(ヨウファン ゴンユー)
所在地 台南市中西區海安路二段269巷9號(入り口は259巷側)
電話番号 06-223-1208
料金 窓なし 2,400元~、バルコニー付き 3,500元~(ともに朝食付き)
URL http://www.trip235.com/

構成・文=矢野詔次郎
撮影=橋本篤
コーディネイト=トップタイワン・メディアファクトリー