歴史ある教会で式を挙げれば、バウリニューアルも夢じゃない

 多様なチョイスのあるハワイウエディング。昔も今も人気があるのは、歴史ある教会での挙式だ。チャペルが「結婚式を挙げるために建てられた教会型の結婚式場」であるのに対して、教会は信者がミサを行う「公的な祈りの場」。地元の人々が礼拝をする場所として100年以上も前に生まれた教会は、取り壊されてビルになってしまう心配もない。これからもずっと同じ姿で、末永く人々に愛される存在であり続けるはず。式を挙げて数年後に、我が子を連れて「パパとママが結婚式を挙げた場所」を訪れるのも楽しみだし、数十年後にバウリニューアル(結婚している夫婦が、結婚記念日にあらためて愛を誓いあう儀式)を同じ場所ですることだって、夢じゃない。

ハワイは、由緒ある教会であっても、宗教や国籍を問わず挙式ができるケースが多い。写真提供:ハワイ州観光局 Hawaii-TV

 オアフ島でもっとも長い歴史を誇るのが、カワイアハオ教会。1842年に建てられたこの教会は、ハワイ王朝の戴冠式や結婚式も行われた由緒ある教会で、国定歴史建造物にも登録されている。使い込まれた飴色の長椅子といい、王家の肖像画といい、随所に歴史が感じられるここは、ハワイの人たちにとっても特別な場所。

珊瑚が使われた外壁がハワイらしい。2500本ものパイプからなるオルガン演奏は、ゲストにも感動を与えるはず。写真提供:ハワイ州観光局 Hawaii-TV

 セントアンドリュース教会大聖堂も王族ゆかりの教会だ。カメハメハ4世を偲び、90年以上もの歳月をかけて造られた総石造りの建物の中は、響き渡るパイプオルガンの音色も格別。目を見張るのは、入口を彩る巨大なステンドグラス。光が差し込んだ時の美しさは、信仰心を抜きにして、心を奪われてしまう。

大きなステンドグラスが中世ヨーロッパの大聖堂を思わせる。写真提供:ハワイ州観光局 Hawaii-TV

 荘厳な中にも華やかさを感じるのが、1833年にできた船員のための教会を前身に、1887年に設立されたセントラル・ユニオン教会大聖堂(現存の建物は1924年築)天井や柱、祭壇上部の十字架、長椅子にいたるまで白で統一されたドーム型天井の内部は、明るく開放的。「LOVE NEVER FAILETH(愛は永遠に)」の刻印が記された祭壇に向かってまっすぐに延びる35メートルのバージンロードを歩けば、二人の誓いもより深く。

長い歴史の中で、たくさんの新郎新婦を迎えているセントラル・ユニオン教会大聖堂。

Kawaiaha'o Church (カワイアハオ教会)
所在地 957 Punchbowl St, Honolulu, HI
挙式可能日 水曜・日曜午前・祝祭日・教会の特別行事日を除く毎日
収容人数 1500名
URL http://www.kawaiahao.org/

St.Andrew's Cathedral (セントアンドリュース教会大聖堂)
所在地 229 Queen Emma Square, Honolulu, HI
挙式可能日 月、火、木曜日
収容人数 600名
URL http://www.thecathedralofstandrew.org/

Central Union Church (セントラル・ユニオン教会大聖堂)
所在地 1660 South Beretania St, Honolulu, HI
挙式可能日 祝祭日を除く毎日
収容人数 750名
URL http://www.centralunionchurch.org/

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2014.06.02(月)
文=芹澤和美