憧れは、物事に対する
好奇心が尽きない先輩

――今後30歳に向けて、どのような俳優を目指していきたいと思っていますか?

 『春待つ僕ら』(2018年冬公開予定)では、高校生役を演じていますが、自分の中では「制服を着られる機会があれば着たい」、「30歳過ぎても着られたら面白い」とも思っているので、役柄にこだわらずに、どんどんやっていきたいと思います。でも、ゆくゆくは、やっぱり教師役を演じたいです。それでこそ、親孝行になると思いますし。教師役をやるとかこつけて、両親の話をいろいろ聞けたら面白そうだし。そんなことをきっかけにしないと、照れ臭くて話せませんからね。

――具体的に、今、憧れの先輩がいらっしゃったら教えてください。

 僕の好きな先輩たちって、芝居論を語るような感じでもなく、「俺のようになるな」って方ばかりなんですよ。だから、名前は出せないんです(笑)。ただ、こっちから発信した刺激に対して、ピュアに受け止めてくれる方はスゴいと思います。たとえば、芝居の現場じゃなく、パーソナリティをやらせてもらっているラジオ番組(「ALL GOOD FRIDAY」)でお会いした、加山雄三さんや舘ひろしさん。レジェンドと呼ばれるような方なのに、とにかく物事に対する好奇心が尽きない。だから、めちゃめちゃカッコいいし、周りがついて行くのも分かるんです。だから、そういう貪欲さがナチュラルに備わった人になりたいですね。

2018.07.20(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘