#01 松露サンド

 築地市場にある玉子焼き専門店「松露」が販売しているもの。唯一の指定農場である茨城県「都路(みやこじ)のたまご」で作っただし巻き玉子を使ったサンドイッチが好きです。

松露サンド。他に出し巻き玉子なども売っています。

 パンよりも分厚いだし巻き玉子がはさまっています。パンと玉子の間にはうすーくマヨネーズ。ふわっふわで甘みはあるけど甘ったるくなくって、サイズ的にも車内で食べやすいのもいいです。

 量も私のブランチならこれで大満足。グランスタ東京エキナカ店で売っています。一番よく買います。

 お隣のいなり寿し専門店「豆狸」もお気に入り。小さめサイズでいろんな味が楽しめます。だけど人気で必ず行列ができているので、犬連れの私は諦めることが多いです。

#02 崎陽軒 特製シウマイ

 しゅうまい弁当はよく見るけれど、いろんなおかずが入っているタイプのお弁当は、ここのものに限らずあんまり好きじゃありません。だから、これを見つけた時にはとても嬉しかったです。

崎陽軒 特製シウマイ。醤油入れがかわいいけど、そのままでも十分しっかりした味。

 昔ながらのシウマイに比べると大きくて、干帆立貝柱がたっぷり入っています。コクのある味わい。難点は、数が多いのでひたすらシウマイを食べ続ける感じになるところです。

 6個入りもあるみたいですが、いつも売り切れてるのか、12個入りしか見つけられません。お店の名前は忘れたのですが、他にたいめいけんのオムライス弁当なども売っています。

#03 えび千両ちらし

 これは蓋を開けた時の喜びがたまりません。一面に敷かれた手焼きの薄い玉子焼きは、ちょっと甘め。それをペラっとめくると下にはうなぎの蒲焼、薄切りにし〆て味付けしたこはだ、塩いかの一夜干し、蒸したえびがズラリ。その下にはおぼろ昆布。見て食べて楽しめるお弁当です。

えび千両ちらし。3枚乗っている薄焼き玉子を2枚どけたところです。

 「駅弁屋 祭」で売っているのですが、ここは全国の人気弁当やオリジナル弁当、店内のキッチンで作る出来立て弁当など買えるので、いつも活気があって大混雑。だからやはり諦めることも多いです。

乗り換え時間を活用して金沢ランチ

 軽井沢から福井へ向かう時には、北陸新幹線で金沢まで行って、そこから特急しらさぎに乗り換えます。

 お弁当は買わず、金沢駅に到着して乗り換えまでの時間を使って、構内にある「金沢まいもん寿司」に行きます。

金沢まいもん寿司。ランチセットがお得。それにさらに追加で頼みます。

 金沢港・七尾港直送の地魚のお寿司を食べられるカウンターだけの小さなお寿司屋さんで、のど黒・白えび・ホタルイカなど季節ごとの新鮮なネタが小さめの握りで出てきます。

 美味しくて信じられないぐらいお手頃価格。ついつい石川の地酒飲み比べセットも頼んでしまいます。

金沢まいもん寿司
http://www.maimon-susi.com/kanazawaeki/

松尾たいこ(まつお・たいこ)
アーティスト/イラストレーター。広島県呉市生まれ。1995年、11年間勤めた地元の自動車会社を辞め32歳で上京。セツ・モードセミナーに入学、1998年からイラストレーターに転身。これまで300冊近い本の表紙イラストを担当。著作に、江國香織との共著『ふりむく』、角田光代との共著『Presents』『なくしたものたちの国』など。2013年には初エッセイ『東京おとな日和』を出し、ファッションやインテリア、そのライフスタイル全般にファンが広がる。2014年からは福井にて「千年陶画」プロジェクトスタート。現在、東京・軽井沢・福井の三拠点生活中。夫はジャーナリストの佐々木俊尚。公式サイト http://taikomatsuo.jimdo.com/

Column

松尾たいこの三拠点ミニマルライフ

一カ月に三都市を移動、旅するように暮らすイラストレーターの松尾たいこさんがマルチハビテーション(多拠点生活)の楽しみをつづります。

2016.09.10(土)
文・撮影=松尾たいこ