インパクト大のとんがり帽子!
パリパリ巨大スイーツ「ロティ・ティシュ」

高~くそびえ立った「ロティ・ティシュ」。薄く焼かれているため、さほどボリュームはないとはいえ、甘さがあるため何人かでシェアしておしゃべりをしながらつまむのがオススメ。

 存在感抜群のとんがり帽子のようなこの出で立ち! 見た目も楽しい巨大スイーツ「ロティ・ティシュ」です。ロティはパン、ティシュは薄い紙という意味で、「紙のように薄いパン」といった意味。リーフパイのようなパリパリッとした食感で、3時のおやつに最適です!

 小麦粉と塩、油をベースにしてこねた生地を広げて焼き、少し火が通ったところで、練乳とざらめを生地の上からかけ、鉄板の上で丸めていきます。お皿の上に立つように、底辺部分をうまく調整するのが難しそうですが……、器用にトントンッと整えています。

左:カメラを向けられてご機嫌な、ロティ・ティシュを焼く男性店員。鉄板の上で薄く大きく生地を広げて焼いていく。
右:火が通り、パリッと仕上がった生地を、ヘラを使いながら割れないように器用に丸めていく。
お皿に立てる前に鉄板の上で底面を平らに整えたら、できあがり。

 立ててあると食べづらいのでは? という疑問が湧きますが、食べる時はお皿の上に横に倒します。もちろん大きすぎてお皿からははみ出しますが、そんなことは気にせずにいただきましょう!

 ロティ・ティシュ自体は甘いおやつ感覚のごはんですが、そこはやはりインド系のお店。小皿にカレーソースも添えられてきますので、カレーをつけつつ、「甘い→辛い→甘い」のループも楽しめちゃいます。

ほのかな酸味も味わえるパンケーキ! 「トーセイ」

 次にご紹介するのは、あっさりとした「トーセイ」です。米粉とレンズ豆の粉を混ぜた生地を発酵させ、少し酸味があるのが特徴。薄く伸ばして焼いて丸めた、もちっとしたクレープのような食感です。

左:ジャガイモを香辛料であっさりと炒めた具が入った「マサラ・トーセイ」。ほかにも、サーディン入りやチーズ入りなど種類が豊富で、気分によって変えられるので、毎日食べても飽きないのだとか。
右:添えられてくるカレーは3種類。お店によって違いはあるが、ヨーグルトベースのもの、豆ベースのダル、肉をベースとしたカレーか酸味のあるサンバルであることが多い。
何も挟まず生地だけを焼いた「プレーン・トーセイ」。手でちぎりながら、添えられてくるカレーをつけてあっさりといただく。生地には酸味があるため、そのままでもじゅうぶん美味しい。

 トーセイはほのかに酸味があり、油も使っていないためあっさりとした味ですので、朝食や軽食としていただくことが多いごはんです。

 インド本国では「ドーサ」と呼ばれているこのトーセイ。ここ数年で東京でも南インド料理店が増えて食べられるお店も多くなりましたが、日本ではお値段もそれなり……。マレーシアでは4リンギ(約120円)程度と破格! ぜひマレーシアで食べていただきたい一品です。

※3ページ目に、マレーシア・クアラルンプールのママッ・ストールの様子を動画でご紹介しています。店先の鉄板で、あっという間にトーセイが焼かれていく様子は必見です! ぜひご覧ください。

マレーシアでお好み焼き! お肉たっぷりの「ムルタバ」

ムルタバにもやはりカレーソースが添えられてくるので、つけながらいただく。たまねぎを酢漬けにした漬け物が添えられていることも多く、こってりとしたムルタバの箸休め的存在。

 そして日本人ならば、お好み焼き? と思ってしまうごはん、「ムルタバ」です。クミンやコリアンダーなどのスパイスを練りこんだマトンや鶏肉のひき肉と卵、ニンニク、たまねぎなどを小麦粉の生地で包み、鉄板で焼いています。具もぎゅーっと詰まっていて、生地ももちっ、油を使用して焼いているためお腹にたまります。

2016.04.03(日)
文=三浦菜穂子
撮影=三浦菜穂子・古川 音