ヴィンテージアイテムを使った古くて新しいインテリアが魅力
ここ数年ですっかりトレンディなショップやレストランが軒を連ねるようになった北ロンドン・クラーケンウェルに、昨年4月にオープンした「ザ・ゼッター・タウンハウス」。オークションで買い集められたアンティークやヴィンテージの小物をユニークに配した、どこかエッジーで新しさを感じさせるインテリアが特徴的だ。
部屋の数は全部で13室。ホテル全体のテーマである“ブリティッシュネス”をそれぞれの客室インテリアにも投影し、調度品や小物のほとんどにイギリス製が使用されている。ユニオンジャックをふんだんに使った部屋、船旅を連想させるヘッドボードやフレーム入りの線画を採用した部屋など、ゲストルームごとにまったく異なる内装が施されている。
まるで個人宅の広いリビングルームのようなカクテルラウンジは、サービスもフレンドリー。定番のカクテルのほかに、シーズンごとにメニューが替わるハーブやコーディアルを使ったハウスカクテル12種を楽しめる。館内にフォーマルなレストランはないが、細い通りをはさんで向かいに位置する姉妹ホテル「ゼッター・ハウス」には、味自慢のレストラン「ビストロ・ブルーノ・ルベ」が。2010年にオープンするなり、瞬く間に英国レストランアワードでベストレストランの第3位に選ばれる躍進ぶりで、一流レストランの味を楽しんだあとに、自宅ラウンジでくつろぐ……。そんな優雅な旅を体験できるホテルだ。
右:ルバーブのミルフィーユとシトラスムース、アイスクリーム添え。6.50ポンド
photo:Yuji Ono / Akemi Kurosaka
text:Mamiko Izutsu / Satsuki Ohsawa / Kazuyo Yasuda