川上未映子の出産・育児お悩み相談室

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芥川賞作家・川上未映子さんと
「ママ友」の爆笑対談 (前編)

 川上さんが大阪にいた19歳の時からの親友、ヘアメイクのミガンさん(36歳)。川上さんより半年前に妊娠し、出産・育児中を通していろいろ相談相手になったミガンさんと当時を振り返る対談を、2回に分けてお送りします。

» 芥川賞作家・川上未映子さんと「ママ友」の爆笑対談(後編)(7/22公開)

 そして川上さんへの、出産・育児に関する質問もひきつづき募集中です! 採用者には著者直筆サイン本をプレゼントします。(募集は終了しました) 

孤児院院長が夢だった

未映子 今日は、こう、かしこまった対談というわけではまったくなく、わたしとミガンがふだん電話とか、会っておしゃべりしてるときのような感じでゆるゆると話したいな、と思ってるねんけど。どうぞよろしく。

ミガン よろしくー。っていうかさ、未映子って昔は子ども欲しいとかあんまりゆうてなかったやん。いつごろ変わったん?

未映子 それは相手(夫の作家・阿部和重さん)が子供が欲しい、という人やったのがまず大きいかも。もともと、これだけ世の中に子供おるわけやから、子どもを持ちたいのであれば無理に増やさずに養子っていう選択もあるよな、と思ってるところもあったりして。親を必要としてる子どもがすでにおって、すごく理にかなった考えやと思ってた。自分の遺伝子残したいとか、愛する人の子ども生みたいとか、女として生まれ来たからには一度は生みたいとか、そんなん1ミリもなかったし。

ミガン あっ、それ、ゆうてたよな。養子の話は覚えてるわ。「もし自分があらゆる職業に就くことができて達成できるとしたら、何になりたいか」っていうのを十代のころに話したとき、「孤児院かなあ」っていうてた。

未映子 400万部くらい売れないと無理よな(笑)。子どもを生むとさ、どうしても他人の子より自分の子だけが大事になってしまうやろ。それは、やっぱりそうなってしまうやん。無数におる子どものなかで自分の子どもがいちばんであるって感覚に、ちょっと違和感があって。でも生んでしまったら、この体たらくよ(笑)。

ミガン へえ、そんなややこしいこと考えててんな。わたしなんか、身近に甥や姪もおらんかったから、もともと子どもと接するのも苦手やったし、自分の好きなことばっかりやって生きてきて、子どもが欲しいなとか思ったことなかった。だけど、自然に任せていたら、できちゃった(笑)。

未映子 それにしても、ミガンの半年後に追いかけるように自分が妊娠したから、いっつも自分の半年後の姿を先に見せてもらってるような感じやった。ミガンも色々あったはずやけど、でもけっこう、ポジティブに過ごしてたようにみえる。

ミガン うん、あんまり悩まんかったかも。ただ無意識のうちに夜中にネットをガーッと検索したりして、情報だけは異様に入ってくるやん?

未映子 わたしが聞いたことで、答えられへんかったことなかったんもんな。ネット検索とおなじくらい役にたつ人ってなかなかおらんで。何をきいても即答でこわいくらいやったわ。

» 『きみは赤ちゃん』の内容を立ち読みする(本の話WEBへリンク)

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2014.07.09(水)

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