今年もやってきた花粉症シーズン。「マスクと市販薬でなんとかする」などと言わず、今年はぜひ専門医への受診を! 安価なジェネリック薬や最新のレーザー手術など、患者のニーズにあわせて治療法は年々進化しています。テレビでもおなじみ慶友銀座クリニックの大場俊彦先生が、最新の花粉症治療について解説します。

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「自己流」対策は結局、高くつく?

「2014年は、昨年より飛散量が少ない」(気象庁予報)といわれていますが、油断は禁物。早めに対策した人と、そうでない人では、やはり症状の出かたが違うそうです。

「一番のおすすめは、症状が出る前に薬を飲みはじめること。薬の作用で鼻粘膜の炎症を早期にくい止めれば、かなり症状が軽くなります」

 と、大場先生。花粉症の飲み薬といえば、「アレグラ」(一般名 フェキソフェナジン塩酸塩)が有名。「医療用と同成分」と書かれた市販薬もドラッグストアに並んでいます。同じ薬なら、手軽に入手できるほうがありがたいように思いますが……。

「アレグラは昨年からジェネリック(後発薬)が発売されていて、医療用のものが安く手に入ります。アレグラを飲んで効果があったという人は、お医者さんに処方してもらいましょう」

 シーズン中、ずっと飲み続けることを考えれば、専門医に通うほうが経済的ということ。

 それに医師は、患者さんの訴えや鼻の粘膜の状態などからアレルギー反応を観察して、個々の症状にピンポイントで効く薬を処方します。どの成分が効いているのか、副作用はあるのか、飲み合わせの問題はないか、など確認しながら治療を進められる安心感があります。

 もう一つ、耳鼻科医の診断をうける大きなメリットは、ライフスタイルにあわせて薬を選べる点です。

「アレグラは通常、1日2回服用する薬ですが、『朝は忙しくて、飲み忘れてしまう』という人も多いのです。そんな患者さんが来れば、私は1日1回、夜に飲む薬を処方します。花粉症の自覚がある人は、できるだけ早く耳鼻科へ行って、ご自身の症状と生活リズムにあう薬を処方してもらってください」

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2014.02.28(金)
文=中津川詔子
写真=Syda Productions / Shutterstock.com