パリは何度訪れても、新たな発見がある街。2度目、3度目のパリ観光をより深く堪能するために、王道の観光スポットをさらに楽しむイベントや、意外と知られていない穴場スポットを新提案。今回は城の新しい楽しみ方をご紹介。


 パリの魅力のひとつは、歴史ある建築物に触れられること。古い建物が軒を連ねる街中を散策するのも楽しいが、外出が楽しくなるこれからの時期におすすめしたいのは城巡り。パリ近郊にはいくつかの城があり、ワンデイトリップ先としても最適だ。

 特におすすめしたいのは、17世紀フランスの建築・芸術・文化を感じられるユニークなアクティビティが充実している、ヴェルサイユ宮殿とヴォー・ル・ヴィコント城だ。

ヴェルサイユ宮殿で音楽を愉しむ

 観光スポットとして人気のヴェルサイユ宮殿。豪華絢爛な「鏡の間」や美しい庭が有名だが、あまり知られていないのが、宮殿内での音楽鑑賞。

 宮殿内には、王室礼拝堂、オペラ劇場のふたつのコンサートホールがある。バロック音楽を含むクラシック音楽、オペラ、宗教音楽など多種多様な演目が公演されていて、その数なんと年間80本にものぼる。

マリー=アントワネット由縁の
王室礼拝堂での演奏会

 王室礼拝堂は、ルイ16世(王太子)とマリー=アントワネットの婚礼式をはじめ、さまざま儀式が行われた神聖なる場所。普段は中に入ることができないが、演奏会に申し込むと、この特別な空間に足を踏み入れることができる。

 ゴシック建築とバロック建築が共存する様式美、圧巻の天井画、白と金を基調とした豪華な装飾……。時の重なりが醸し出す重厚な空気と匂いにくるまれ、奏でられる音色に身を委ねれば、まるで17世紀にタイムスリップしたような気分に。歴史が紡ぐ厳かな空気を全身で感じたい。

宮殿内にあるロイヤルシートで
唯一無二の音楽体験

 宮殿内にはオペラ劇場もあり、マリー=アントワネットの婚礼の際に落成式が行われるなど、中世より数多くの催しの場となってきた。

 現在も、名高い指揮者やオーケストラ、演奏家を迎えたクラシックコンサート、バレエ、現代歌劇など、多種多様な演目が企画・公演の場として活用されている。

 先にも書いた通り、オペラ劇場の建築工事は王太子とマリー=アントワネットの婚礼式にむけて行われた。

 壮麗なバロック建築の様式美が施された劇場内。天井にはルイ=ジャック・デュラモーによるフレスコ画が描かれている。当時、社交界を牽引していたフランス文化を物語るような豪華絢爛な装飾はどこを切りとっても眩い。

 まさに世界遺産の宮殿にふさわしい豪華なオペラ劇場だ。

Château de Versailles(ヴェルサイユ宮殿)

所在地  78000 Versailles, France
電話番号 +33 (0)1.30.83.78.00

http://www.chateauversailles-spectacles.fr/jp

王室礼拝堂の今後の演目

http://www.chateauversailles-spectacles.fr/en/spectacles/lieux/chapelle-royale/

宮殿内オペラ劇場の今後の演目および2018年の音楽プログラム

http://www.chateauversailles-spectacles.fr/en/spectacles/2017/season-dates-2017-2018/

2018.08.04(土)
文=吉村セイラ
撮影=安部律子(ヴェルサイユ宮殿)