朝ドラ「ひよっこ」では茨城弁に苦戦中

――劇中のバンド「The STROBOSCORP(ザ・ストロボスコープ)」で鉄太のパートはドラムですが、かなり猛特訓したようですね?

 ドラムは、本当に難しかったですね。歌はカラオケだったり、比較的身近にある存在だったりするんですが、ドラムは一人で簡単にできるものじゃないので怖かったですね。オーディションのときに、初めて叩くマネをしたんですが、役が決まった後で「いちばんリズム感が良かったから」という話を聞いて、ちょっと驚きました(笑)。でも、いいきっかけになりましたし、ちょっとでもかじっていれば、ほかの作品でも応用が利くと思うので、これからも続けていきたいと思います。ストレス発散にもなりますし、ちょっとカッコいいじゃないですか(笑)。

――同時期に公開されている矢口史靖監督作『サバイバルファミリー』では長男役を演じられていますが、あの現場も別の意味で大変だったのでは?

 リアルにドキュメンタリーを撮っているような現場でした。特に泳いで川を渡るシーンが辛かったですね。真冬に撮ったんですけれど、(父役の)小日向(文世)さんや(母役の)深津(絵里)さんがやられているわけですし、「俺が弱音吐いている場合じゃないし!」と思いながらやりました。豚もさばきましたし、初めての経験が多い現場でした。

――2017年4月から放送のNHK朝ドラ「ひよっこ」では、有村架純さん演じるヒロインの幼なじみである角谷三男役を演じられますが、「すずらん」「マッサン」に続く、朝ドラの現場の雰囲気はいかがですか?

 「マッサン」のときはシベリア帰りというちょっと重たい役で、役作り的にもちょっと大変だったんですけれど、今回は現代劇ではないにしろ、かなりはしゃいだ等身大の自分に近い高校生のキャラクターなので、楽しくやらせてもらっています。茨城弁の微妙なイントネーションに苦戦していますが、台本がめちゃくちゃ面白いんですよ!

2017.02.17(金)
文=くれい響
撮影=鈴木七絵