ひとつの花から考える、自然の未来


ハナハタザオ(2025年6月5日撮影)

国営ひたち海浜公園の「砂丘エリア」では、小さな紅紫色の花が魅力のハナハタザオが咲いています。ハナハタザオは絶滅が危惧される植物で、環境省レッドリスト(2020)・茨城県版レッドデータブック(2012)では絶滅危惧I類に指定されています。ガイドツアーでは、公園のボランティア「野生植物パートナー」がハナハタザオをはじめ、スカシユリやカワラサイコ、ノアズキなどの砂丘に生育している希少な植物の自生地等をご案内します。

ハナハタザオとは


群生するハナハタザオ(2024年6月2日撮影)
ハナハタザオは山地や海岸の砂地などに自生するアブラナ科の植物で、「旗竿のように1本茎で立ち、きれいな花を咲かせること」が名前の由来とされています。高さは15~50cm、直径1cmほどの紅紫色の花を咲かせます。主な自生地は、茨城県、山梨県、熊本県などで、ごく近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高い希少な植物とされています。

【ハナハタザオ】

希少植物が生育する砂丘環境



ハナハタザオが自生する砂丘エリアは、久慈川からの砂が海岸に堆積し、北東風によって押し上げられることで形成された地形です。近年は周辺の開発等により砂の供給が減少し、砂丘の景観や海浜植物の生育環境に大きな影響が出ています。この貴重な環境と植物たちを守るために、当公園では保全活動を継続的に実施しています。

保全を行うパークパートナーの存在

ひたち海浜公園では、絶滅が危惧されるハナハタザオの保護・増殖を目的に、公園のボランティア「野生植物パートナー」との協働で保全活動を行っています。6月に株数調査を行い、9月に採種。10月~4月で苗を育て、5月に砂丘エリアへ定植。これらの作業の実施状況を細かに記録しています。

「野生植物パートナー」は、希少植物の開花株数調査や圃場での育成、増殖活動など、年間を通して希少な動植物が生息・生育する砂丘環境を守る活動をしています。


植え替えの様子(2024年3月21日撮影)

除草作業の様子(2024年5月16日撮影)

特別なガイドツアーを開催!


ガイドツアーの様子(2024年6月9日撮影)
ハナハタザオの開花期にあわせ、野生植物バートナーによる特別ガイドツアーを開催します。砂丘エリアに咲く希少な植物を実際に見ながら、植物と環境のつながり、保全の取り組みについて、わかりやすく解説します。

【ハナハタザオガイドツアー】

公園ボランティア「パークパートナー」を募集しています

当公園では、「野生植物パートナー」のほかに14団体のパークパートナーの方に活躍いただいています。園内の広大なフィールドを活かすため、保護・普及活動に取り組む仲間を募集しています。古民家での文化継承活動を行う、「みはらしの里パートナー」や貴重な自然環境を保全する「里山パートナー」など、興味や関心を活かしたさまざまな活動が可能です。

みはらしの里パートナー

里山パートナー

国営ひたち海浜公園 ひたち公園管理センター

国営ひたち海浜公園は、茨城県ひたちなか市の太平洋岸にあり、春のネモフィラ、スイセン、チューリップ、初夏にはポピーやバラ、夏のジニア、ヒマワリ、秋にはコキア、コスモス、冬のアイスチューリップなど、彩り豊な花々が四季を通じて楽しめます。また、海抜100mからの眺望を楽しめる大観覧車をはじめ、ジェットコースターなど多彩なアトラクションが揃う遊園地「プレジャーガーデン」のほか、林間アスレチック広場やバーベキュー広場など、食事・スポーツ・ピクニック・・・遊び方は十人十色。魅力いっぱいの公園で、思い思いの時間をお過ごしください。

国営ひたち海浜公園 ひたち公園管理センター 広報係

〒312-0012 茨城県ひたちなか市馬渡字大沼605-4 

TEL:029-265-9001  

FAX:029-265-9339

【公式ホームページ】

https://hitachikaihin.jp/

【公式SNS】

Facebook:https://www.facebook.com/hitachikaihin

X:https://twitter.com/HitachiKaihin

Instagram:https://www.instagram.com/hitachikaihin/

YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCz2UYvtN3d3nxX3gKccOaZA

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ