『魔女見習いをさがして』の主人公3人全員に共感

――続いて、映画『魔女見習いをさがして』に関するご質問です。今日アフレコを終わられたということで、お疲れ様でした。

全員 ありがとうございました!

――森川さん演じるソラ、松井さん演じるミレ、百田さん演じるレイカ……ご自身が演じていて似ているなと感じた部分はございますか?

森川 ソラの前に出ていかないところは、自分と似ているなぁと思いましたね。私も子供の頃から、リーダーシップを執るタイプではありませんでした。ソラのセリフを言うときにも、割と後ろの方で言っていたかな。

 あとはミレの、言わなくていいことを言っちゃう一面、私にもあります。「あ~、ここでミレが言っちゃうの、すごくわかる!」って思いながら見てました(笑)。

松井、百田 あははは(笑)。

森川 「止めなきゃいけない」って思いながらも、「でもミレさんわかるよ~~!」って、私自身は思ってましたね。ソラが「ミレさん!」って止めてるシーンでは、「なんで止めるの?」みたいな(笑)。

松井 ミレを演じていて、昔の自分を見ているような感覚になりましたね。私自身、思ったことはハッキリ言いたいタイプです。

 「正論は正論でしょ。正しいことを言ってるんだから、それの何がいけないの?」と思っていた時期もあったんですけど、いろいろな人たちと会ったり、年を重ねていくことによって、必ずしも「正しいことを正しいと思うままに伝えること」が正解ではないって、教えてもらいました。

――松井さん演じるミレさんの「大人ってサイコ~~!」というセリフ、すごく貫禄があってリアルでした。

森川、百田 (笑)。

松井 私はお酒自体を全然飲まないから、「こんな感じかな?」って思いながら演じてました。

――そうなんですか!? すごくハマっていて、こちらまで飲んだ気になっちゃいました(笑)。

松井 良かったです!

百田 ふふふ♪

――百田さんは、レイカと似ている部分はございますか?

百田 何でもあっけらかんと話すところは割と共感できますね。でも、ダメンズに振り回されるところとかは、ちょっと面白かったかも(笑)。私はアルバイトをしたことがないので、レイカがお好み焼き屋さんでバイトをしるところは「なんかいいな」という風に思いながら演じさせてもらっていました。

 私もミレがスカッと言ってくれるときに、「もうホントによく言ってくれた!ありがとうございま~~す!!」って思ってましたね。大人の女性ってやっぱりかっこいい。

 あと、ソラも共感できますね。自分の意見を言葉にする時の「よし!」って勇気を振り絞って決心する、ソラの気持ちがすごくわかって、「がんばれ、がんばれ!」って応援してました。

――最後に、『おジャ魔女』ファンたちに、皆さんからひと言メッセージをお願いします。

森川 どれみちゃんたちの、手の形とかってすごく独特じゃないですか? 私自身、あの絵がすごく好きなんです。その要素が今回の映画でも感じられます。

 監督もプロデューサーも作画の方も一緒ですし、いろいろなところに「おジャ魔女どれみ」の要素が詰まっているので、ぜひともそういう部分で「おジャ魔女」を感じていただけけたらと思います。

松井 今回主役のミレ、ソラ、レイカが「おジャ魔女」が大好きな自分たちとそっくりだと思います。子供の頃に魔女見習いごっこをして遊んでいたのも、まるで自分たちがそこにいるかの感覚で……。

 どれみちゃんのことが大好き、という人たちにぜひ、その気持ちを思い出してもらいたいですし、「魔法ってあるんだな」と信じさせてもらえる作品になっています。楽しみにしていてください。

百田 私たち世代の方々って、ちょうど仕事を始めて何年か経って……っていう頃だと思います。仕事をなんとなく掴み始めたり、でも、何かしら問題を抱えていたり。友達の話を聞いていると、「どこの会社もいろいろあるなぁ」と思います(笑)。

 やっていることは違っても、それぞれ20代特有の悩みがあって……この映画でもそれがリアルに描かれていて、「その悩みはあなたひとりだけが抱えているわけじゃないよ。一緒に頑張ろうね!」と寄り添ってくれる。ぜひ観ていただけたら嬉しいです。

 さらに話題は、主人公・春風どれみの魅力や、3人の好きな「おジャ魔女」のキャラについてヒートアップ。インタビューの続きは11月12日発売の『おジャ魔女どれみ OFFICIAL CHARACTER BOOK どれみ&おんぷ大全』に収録されています。ご購入の上、お楽しみください。

『おジャ魔女どれみ OFFICIAL CHARACTER BOOK どれみ&おんぷ大全』
監修:東映アニメーション・岩佐陽一 編集:文藝春秋電子書籍編集部 価格:1,000円+税 発行:文藝春秋

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森川 葵(長瀬ソラ役)

もりかわ・あおい 1995年6月17日生まれ。愛知県出身。女優。芸能界デビュー以後、映画・TVドラマの話題作に多数出演。近年は『花戦さ』、『恋と嘘』、『先生!…好きになっていいですか?』(17年)や『OVER DRIVE』(18年)、『映画 賭ケグルイ』(19年)などに出演。2020年は『嘘八百 京町ロワイヤル』(1月)、『リトル・サブカル・ウォーズ ~ヴィレヴァン!の逆襲~』(10月)に出演。


松井玲奈(吉月ミレ役)

まつい・れな 1991年7月27日生まれ。愛知県出身。女優・作家。NHK朝の連続テレビ小説『エール』にヒロインの姉役として出演中。女優として活躍する一方、小説家としても昨年4月に短編小説集「カモフラージュ」(集英社)を出版。近年の代表作はTVドラマ『海月姫』、『ブラックスキャンダル』(18年)、『まんぷく』(18~19年)、映画『今日も嫌がらせ弁当』(19年)、村上春樹原作舞台『神の子どもたちはみな踊る』(19年)など。


百田夏菜子(川谷レイカ役)

ももた・かなこ 1994年7月12日生まれ。静岡県出身。女優・歌手。女性アイドルグループ・ももいろクローバー Zのリーダーとして活躍。特に近年は声優としての活躍が目覚ましく、主題歌も担当した映画『ドラゴンボールZ 復活のF』(15年)での声の出演を皮切りに映画『かいけつゾロリ ZZのひみつ』(17年)や映画『クレヨンしんちゃん 爆盛! カンフーボーイズ ~拉麺大乱~』(18年)などに次々に出演。昨年は映画『最高の人生の見つけ方』などにも出演。

2020.11.13(金)
文=文藝春秋電子書籍編集部