ファーストクラスで屋台料理を食べに行く?

羽田空港と同じコンセプトの、バンコクのキャセイパシフィック航空のラウンジ。窓側にはオットマン付きのイスが並んでいる。

 キャセイパシフィック航空のファーストクラスで着いたのは、バンコク・スワンナプーム国際空港。トランジット時間は約3時間。次のフライトはワンワールドに加盟しているマレーシア航空のクアラルンプール行きだ。タイの航空会社のタイ国際航空はスターアライアンスなので、私の航空券ではタイ国際航空に乗ることはできない。ということで、バンコクでは、タイ航空の自国の充実したラウンジは利用できない。次のフライトはファーストクラスがないのでビジネスクラス。空港ではビジネスクラスラウンジを利用することになる。

 案内に従ってラウンジに行くと、同じワンワールドの、キャセイパシフィック航空のラウンジだった。インテリアは羽田空港のラウンジとよく似ている。「ザ・ヌードル・バー」のタイル貼りのカウンター、テーブル席、ラウンジのイスなど、羽田空港と同じデザインだ。キャセイパシフィック航空が2014年に導入した「自宅のリビングにいるようなくつろぎを」という新ブランドコンセプトの通り、ゆったりと落ち着ける空間になっている。

「ザ・ヌードル・バー」のカウンターデザインも羽田空港と同じだが、メニューはタイの麺料理を加えたオリジナル。
ヌードルコーナーのインテリアも羽田空港と同様のデザイン。
パッタイ(手前)と、フィッシュボールヌードル、そしてサゴココナツプリン。

 まずは、お決まりの「ザ・ヌードル・バー」へ。バンコクの「ザ・ヌードル・バー」には、ワンタン麺はあったけれど、担担麺がなかった。その代わり、タイ名物のパッタイ(きしめんの焼きそば)とフィッシュボールヌードル、グリーンカレーがあった。点心も肉まんのほかに、サゴという、タピオカを小さくしたような粒を使った饅頭とプリンがあった。

 さっそく、パッタイとフィッシュボールヌードルをダブル(笑)でオーダー。ついでにサゴのココナツプリンも! パッタイというのは、もともと屋台から始まった麺料理。香港からファーストクラスに乗って、屋台料理を食べに来るというのも、世界一周航空券ならでは! 香港と機内で3回の朝ご飯の後は、バンコクでヌードルのランチとなった。

左:シートと毛布は、紫を基調とした個性的な配色。
右:まずはグァバジュース。トロピカルフルーツが豊富なマレーシアらしいおもてなしだ。

 そして、マレーシア航空のビジネスクラスに搭乗。ウェルカムドリンクに東南アジアらしいグァバジュースがあったのでさっそくいただく。

機内食は、グリーンカレーチキンを選んだ。デザートはパンプキンカスタード。

 フライト時間は2時間あまり。それでもしっかり機内食が出る。5食目の食事(どんだけ食べるのか、笑)。チョイスは3種類、シーフードラグーとフェットチーネ、ビーフグラーシュ(シチュー)とマッシュポテト、そして、グリーンカレーチキンとご飯。もっともマレーシアらしいカレーにした。けど、量は少なめに。クアラルンプールで楽しみにしている麺があるから(今日は、まだ食べる! 笑)。食事が終わると、飛行機はクアラルンプールへと高度を下げていった。

2015.09.18(金)
文・撮影=たかせ藍沙