音楽ビジネスとITに精通したプロデューサー・山口哲一。作詞アナリストとしても活躍する切れ者ソングライター・伊藤涼。ますます混迷深まるJポップの世界において、この2人の賢人が、デジタル技術と職人的な勘を組み合わせて近未来のヒット曲をずばり予見する!

 さて、近々リリースされるラインナップから、彼らが太鼓判を押す楽曲は?

【次に流行る曲】
花岡なつみ「夏の罪」

国民的美少女コンテストで「月光」を熱唱

伊藤 今回はビクターエンタテインメントからデビューする花岡なつみです。7月クールのテレ朝系木曜ドラマ「エイジハラスメント」の主題歌です。

山口 はい。大型新人ですね。鳴り物入りという言葉がぴったりのシンガーです。

伊藤 デビュー曲でドラマの主題歌、そうとう力の入った新人です。

山口 ロックバンドの印象が強いビクターエンタテインメントですが、最近だと家入レオの成功がありますね。

伊藤 ですね。家入レオはプロデューサーと二人三脚とはいえシンガーソングライターですけど、花岡なつみの場合は“シンガー”という印象。彼女は第14回全日本国民的美少女コンテストで鬼束ちひろの「月光」を歌い音楽部門賞を受賞しています。

山口 表現力ありますね。たまたまデビュー前のデモを聴かせてもらう機会があったのですが、骨太で、歌に存在感があるなと思いました。

伊藤 彼女が高2の時に歌った「月光」を聴いたことがありますけど、なかなかの魅力でした。19歳になった彼女の歌声は、さらに深みが増したように思います。

山口 タイアップ先のドラマとの相性も良さそうですね。

伊藤 はい。歌詞も10代のアーティストが歌うには随分と大人びているなぁと思ったんですけど、作詞・作曲が鬼束ちひろでした。そういわれれば彼女らしい世界観です。

山口 最近は、楽曲よりも奇行ぶりで話題になることが多くなっている印象があって残念ですね。僕は、鬼束ちひろのデビュー時のプロデュースチームと親しかったので、初期から知っています。ビジュアルも含めて、才能が豊かなアーティストですね。

伊藤 そうですね。

<次のページ> この曲が鬼束ちひろ再評価のきっかけになる?

2015.07.30(木)
文=山口哲一、伊藤涼

SHARE

この記事が気に入ったら「いいね」をしよう!